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トランスジェニックマウスを用いた尿素サイクル酵素異常症の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63619505
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関熊本大学

研究代表者

森 正敬  熊本大学, 医学部, 教授 (40009650)

研究分担者 滝口 正樹  熊本大学, 医学部, 講師 (40179578)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1988年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード尿素サイクル / オルニチントランスカルバミラーゼ / 先天性酵素欠損症 / トランスジェニックマウス / 転写調節 / 組織特異的遺伝子発現
研究概要

アミノ酸代謝により生じた有毒なアンモニアは肝臓の尿素サイクルにより尿素へと転換され、解毒された後に体外へと排泄される。尿素サイクルは5種類の酵素によって形成されるが、各々の酵素について先天性の欠損症が知られており、いずれもアンモニアの解毒不全から高アンモニア血症を呈する。先天性酵素欠損症の中でも頻度の高い疾患の一つであり、嘔吐、痙攣、嗜眠を主症状として予後不良の場合が多い。現在のところ有力な治療法が存在せず、遺伝子導入による治療法の開発が期待されるが、そのためには導入した遺伝子を本来の遺伝子と同等の調節支配のもとに適当なレベルに発現させることが必要である。本研究ではトランスジェニックマウスを用いて、尿素サイクルの第2段を触媒するオルニチントランスカルバミラーゼ(OTC)の遺伝子の転写を調節するDNA領域の解析を行った。
ラットOTC遺伝子の転写開始部位より上流1.3Kbを同酵素cDNAに連結した組換え体を作製し、これを本学医学部・山村研究室との共同研究によりマウス受精卵に注入し、17匹のトランスジェニックマウスを得た。このうち肝での発現が有意に見られるのは3匹のみであった。この3匹の各組織を解析したところ、3匹全てにおいて本来の遺伝子と同様の組織特異性をもって肝と小腸にのみ発現が認められた。また、その発現量は小腸においてはマウス内在性OTCの1/2程度であったが、肝臓においては数%程度であった。以上の結果からOTC遺伝子の5'上流1.3Kbの領域は定性的には正しい組織特異性をもって肝と小腸における転写を開始させるが、特に肝臓における定量的な発現にはこの領域だけでは不充分であり、この領域以外に肝臓における転写を活性化させるエンハンサー様因子が存在する可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Hata,Akira 他: J.Biochem.103. 302-308 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Ohtake,Akira 他: J.Biol.Chem.263. 2245-2249 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Matuo,Seiji 他: FEBS Lett.234. 395-399 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Takiguchi,Masaki 他: Nucl.Acids Res.16. 8789-8802 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Matsubasa,Tadashi 他: Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Murakami,Takashi 他: Devel.Genet.(1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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