研究課題/領域番号 |
63620001
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
村松 正實 東京大学, 医学部, 教授 (10035454)
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研究分担者 |
渡辺 武 九州大学, 生体防御研究所, 教授 (40028684)
谷口 維紹 大阪大学細胞工学センター, 教授 (50133616)
藤井 義明 東北大学, 理学部, 教授 (00098146)
岩淵 雅樹 京都大学, 理学部, 教授 (30000839)
鈴木 義昭 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (50132733)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
69,500千円 (直接経費: 69,500千円)
1988年度: 69,500千円 (直接経費: 69,500千円)
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キーワード | プロモーター / エンハンサー / 転写因子 / 転写制御領域 / リボソームRNA / フィブロイン遺伝子 / ヒストン遺伝子 / チトクロームP450サイトカイン遺伝子 |
研究概要 |
本年度は各分担者に長足の研究の進歩がみられた。松村はリポソーム転写印子TFIDを高度に精製しλとDNA上にフットプリントで結合を証明した。鈴木はフィブロインおよびセリシン遺伝子の特異的転写に関わるcis-acting elements、 FE、FD、FC、FB、FA、FTATA、FIR、FENII(フィブロイン遺伝子)およびSC、SB、SA、STATA(セリシン遺伝子)を同定し、これらの領域に結合する因子の同定と部分精製を行なった。岩淵はコムギH3遺伝子のシス・エレメントの一つと推定されたヘキサマー配列に特異的に結合する核タンパク質HBP-1のより詳細な解析を行った結果これは二つのタンパク質(HBP-1と1b)から成っていることが明らかとなった。コムギ芽生のmRNAのcDNAライブラリーを作成し、これからHBP-laのCDNAをクローン化に成功した藤井はP-450c遺伝子のXREにトランスに働く因子XREはこの遺伝子の誘導的発現に必要な遺伝子上の要素であるがこれに働く因子は、誘導剤がない場合には細胞質に前駆体として存在していることがわかった。誘導剤と結合することによって核へ移行し、XREと結合し、遺伝子発現を誘導することが示唆された。谷口は、既に同定したインターフェロン遺伝子の転写制御配列に結合する因子IRF-Aのクローニングに成功した。IRF-Iは329個のアミノ酸より成る既知のタイプとは異なるDNA結合タンパクであることがわかった。更にはRF-1の遺伝子そのものがウィルスによって誘導されることも判明した。渡辺は分化段階早期のB細胞ではエンハンサー領域のうち5'halfのエレメント(HE1, HE2)が主としてエンハンサー機能を発揮するのに対し、成熟した形質細胞では3'halfのエレメント(HE3、4、5)が主として機能することを示した。HE2結合蛋白はin vivo assay系において、免疫グロブリンH鎖遺伝子の転写を誘 導する機能を有する。 その他にも多くの新知見が得られつつある。
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