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c-fos遺伝子転写制御のシグナル

研究課題

研究課題/領域番号 63620504
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

野瀬 清  東京大学, 医科学研究学所, 助教授 (70012747)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードがん遺伝子 / 骨芽細胞 / 発がんプロモーター / c-fos / ras
研究概要

各種の細胞刺激により誘導されるc-fos遺伝子は、最近他の遺伝子の転写を制御する転写因子であることが明らかにされた。本研究では、c-fos発現を修飾する条件を検索し、またc-fosの標的遺伝子を同定することにより、転写制御におけるc-fosの機能を明らかにすることを目的とした。
1.c-fosの誘導は、多くの細胞株で普遍的に見られる現象であるが、本研究において、rasで形態転換したマウス骨芽細胞においては、いずれの誘導物資によってもc-fos誘導が低下していることが見出された。この誘導低下は、mRNAレベル、蛋白レベルで確認された。c-fos遺伝子の転写は遺伝子上流の特異配列により制御されるので、c-fos遺伝子上流の転写制御領域のDNA断片を用い、この結合蛋白の変化を検討した。その結果、rasで形質転換した細胞ではすべて、このDNAと結合する核蛋白が減少または質的変化を受けていることが示された。従って、転写制御領域に結合する因子がrasにより修飾され、結合活性が変化したことが誘導低下の原因と考えられた。
2.c-fos遺伝子産物により転写制御される遺伝子を分離するため、マウス骨芽細胞をc-fos誘導物資TPAで4時間処理し、cDNAライブラリーを作製した。スクリーニングの結果、TPAにより誘導される8個の遺伝子がクローニングされ、塩基配列決定からこのうち3個はメタロチオネイン、1個はオステオポンチン、残り4個は未知の遺伝子であることが判明した。c-fos発現を人工的に制御できるプラスミッドを作製し、細胞に導入してc-fosの発現だけを上昇させて上の遺伝子発現の変化を検討したところ、分離した新規の遺伝子の一つ(OTS-8)の発現は、c-fos遺伝子産物により制御されることが示唆された。以上の結果から、増殖シグナルと転写制御の相関の一端が明らかとなった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shibanuma,M.: J.Cell.Physiol.136. 379-383 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Shibanuma,M.: Oncogene. 3. 17-21 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] Huang,M.: Molecilar Carcinogenesis. 1. 109-115 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 野瀬清: 細胞工学. 7. 678-685 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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