研究課題/領域番号 |
63622001
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
谷藤 茂行 北海道大学, 理学部, 教授 (50000774)
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研究分担者 |
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 助教授 (80164292)
町田 泰則 名古屋大学, 理学部, 教授 (80175596)
大野 哮司 北海道大学, 農学部, 教授 (00011726)
岩渕 雅樹 京都大学, 理学部, 教授 (30000839)
岡田 吉美 東京大学, 理学部, 教授 (30011703)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
43,800千円 (直接経費: 43,800千円)
1988年度: 43,800千円 (直接経費: 43,800千円)
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キーワード | 植物細胞全能性 / 植物細胞の発生分化 / 植物遺伝子 / 遺伝情報発現 / 遺伝子導入 / 転写制御 / 組織特異的発現 / トランスジェニック植物 |
研究概要 |
植物の全能性発現の基盤である遺伝情報の発現機構を若干の主要核遺伝子について調べた。貯蔵組織特異的発現を制御するcis制御配列が、イネのグルテリン遺伝子、サツマイモのスポラミンや、β-アミラーゼの遺伝子で発見された。スポラミンのmRNAは塊根で合成されるが、ショ糖があると葉でも作られる。その制御に関連するcis配列は、5'上流域内に存在するBox2、Box3配列と考えられた。ヒストンのmRNAはDAN合成期に転写されるが、コムギヒストンH3遺伝子について、5'上流に存在するヘサキマー、ノナマーのcis配列が発見され、さらに、それらに特異的に結合する核蛋白、HBP-1a、HBP-1b、HBP-2が検出された。HBP-1aのcDNAクローンも調査され、.HBP-1aがロイシンジッパー構造を持つこともわかった。組織特異的発現を示すシカクマメのキモトリプシンインヒビターについては、3個の核遺伝子のクローンの一次構造が解析された。 遺伝子発現は、プロモーター以外の周辺DNAによって影響される。タバコに導入されたCaMV35Sプロモーター付lacZ遺伝子の発現は細胞株間で変異するが、導入遺伝子とゲノムDNAとの境界部分がクローン化され、解析された。遺伝子を導入し、植物の応答を探ることも重要な手段である。RiプラスミドT-DNAは植物体を矮化する子が、それはT-DNA中のORF-12遺伝子によることが知られた。TMVのcDNAが導入されたタバコではTMVが発現した。ウィルスを選ぶことで、植物に感染免疫を付加することができた。 植物の発生・分化は核とオルガネラの協調に依存する。そこで、イネの葉力体DNAも研究され、全一次構造が決定された。核ゲノムの分化機構をみる為、コムギ核DNAのRFLP解析が進行中である。in vitro転写系の開発がコムギ胚抽出液で進められている。シロイヌナズナから、3種類のtRNAの遺伝子、計5個が得られ、一次構造が決定された。
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