• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

植物培養細胞における葉緑体分化の制御機構の生科学的・分子生物学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 63622506
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 文彦  京都大学, 農学部, 助手 (10127087)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード分化全能性 / 葉緑体分化 / 光独立栄養培養細胞 / 葉緑体遺伝子 / 遺伝的変異 / 遺伝子発現調節 / ストレスタンパク質
研究概要

昨年度は細胞選抜により確立したタバコ光独立栄養細胞を用い、その葉緑体の分化発達過程を解析すると共に、葉緑体および核遺伝子が培養により変異している可能性を解析した。その結果、光合成のみで生育している光独立栄養細胞といえどもその葉緑体の発達、機能発現は緑葉と異なった制御を受けていることが明らかになった。一方、光独立栄養細胞の葉緑体遺伝子を制御酵素により解析した結果、顕著な変異は認められず、また核遺伝子であるrDNAに関しても、質的な変化は認められなかった。従って、培養細胞における種々の遺伝子発現の違いは遺伝子レベルでの変化の影響と言うよりは転写、翻訳の段階での制御が関与していると考えた。
本年度は、これらの結果を補足確認すると共に、さらに培養細胞において特異的に発現しているタンパク質の同定を試みた。細胞粗抽出液を2次元ゲル電気泳動により分離した後、ポリビニリデンダイフルオライド膜に転写した。転写したタンパク質を色素で染色し識別した後、切り出し、直ちにエドマン分離を行い、N末端アミノ酸の決定を行った。その結果、培養細胞において特異的に発現しているタンパク質4個のうち3個についてN末端アミノ酸35-38残基を決定することができた。得られたアミノ酸配列を基にデータベースによるホモロジー検索を行ったところ、培養細胞において検出されたタンパク質はいずれもストレスタンパク質として知られているosmotinあるいはキチナーゼと高い相動性を有することが明らかとなった。光独立栄養細胞で認められたストレスタンパク質は光独立栄養細胞のみならず、他の未分化の培養細胞、あるいは再分化しつつある培養細胞においても検出されていたことにより、培養細胞は一般的にきわめて高いストレス条件下にあると判明した。今後、このストレス因子の解明を試みる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] F.Sato: Plant and Cell Physiol.29. 329-337 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Sato: Mol.Gen.Genet.214. 358-360 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 佐藤文彦: 組織培養. 15(1). 7-11 (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H: Springer-Verlag. Proceedings of II Internati. (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

URL: 

公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi