研究課題/領域番号 |
63623506
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
御子柴 克彦 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (30051840)
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研究分担者 |
岡野 栄之 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (60160694)
新延 道夫 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (80135748)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | プルキンI細胞 / P400蛋白質 / シナプス形成 / 膜貫通蛋白質 / cAMP依存性蛋白質リン酸化酵素 |
研究概要 |
小脳プルキンI細胞の樹状突起、棘突起形成及び顆粒細胞とのシナプス形成に重要な役割を果していると考えられるP400蛋白質をddYマウス小脳から精製し、3種のモノクローン抗体を作成した。この抗体を用いて、正常マウス脳組織における発現を免疫組織化学的手法により解析したところ、P400蛋白質の発現は小脳プルキンI細胞に特徴的であり、生後3日目頃から21日まで、プルキンI細胞樹状突起の発達とともにその発現が増大することが観察された。また、細胞内の局在を免疫電顕により調べた結果、P400蛋白質はプルキンI細胞の細胞膜及び小胞体膜に局在しており、とくにシナプス後膜に豊富に存在することが認められた。また、P400蛋白質はcAMP依存性蛋白質リン酸化酵素により、リン酸化を受けるが、Ca^<2+>-Calmodulin依存性蛋白質リン酸化酵素では殆どリン酸化を受けなかった。以上の結果は、P400蛋白質がcAMP依存性蛋白質リン酸化酵素により機能調節を受ける膜貫通蛋白質であることを示唆している。つぎに、3種のモノクローン抗体を利用して、マウス小脳cDNAライブラリーより、P400蛋白質に対するcDNAクローンを単離し、塩基配列を決定するとともに全アミノ酸配列について推定した。その結果、P400蛋白質は2749個のアミノ酸よりなるポリペプチドであり、3種のモノクローン抗体に対するエピトープがN末端側の679-727、943-1237及びN末端側2648-2749に位置していることを明らかにした。また、疎水性ドメインの探索から、7ヶ所の推定膜貫通部位の存在が認められるとともに、これらの疎水性ドメインのアミノ酸配列が従来報告されているG蛋白の膜貫通部位、また、ナトリウムチャンネルの膜貫通部位とかなりの類似性を示すことが認められた。以上の結果は、P400蛋白質がプルキンI細胞の情報伝達系に何らかの重要な役割を持つ受容体様膜蛋白質であることを示唆するものである。
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