研究課題/領域番号 |
63623512
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
小坂 俊夫 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (00126054)
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研究分担者 |
小坂 克子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 学術振興会特別研究員 (60202058)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | GABA / アセチルコリン / 神経伝達物質 / 免疫細胞化学 / 中枢神経系 |
研究概要 |
GABA、アセチルコリン、カテコールアミンは、いわゆる古典的伝達物質であり、中枢神経系全般において、重要な制御系として働いている。これらはそれぞれ相互に関係はあるが独立した系と考えられてきた。しかし、最近、我々は、GABAとカテコールアミンが脳内のいろいろな部位において同一神経細胞内に共存している可能性を免疫細胞化学的手法によって示した。このことは、従来独立していると考えられていたGABA系とカテコールアミン系が一部重複していることを示している。本年度はやはり古典的伝達物質であり、運動系にも重要な意味をもっているアセチルコリンとGABAとの共存の可能性について、免疫細胞化学的手法によって検討した。 ウイスター系雄ラットをアルデヒド混液にて潅流固定した後、脳及び脊髄を塙出し、ビブラトームにより50のμmの切片を作製し免疫細胞化学を行なった。一部のラットは固定の一日前に、側脳室内にコルヒチン(10mg/ml;10ml)を投与した。用いた一次抗体はアセチルコリン合成酵素であるコリンアセチルトランスフェラーゼ(ChAT)に対する抗体及びGABA合成酵素であるグルタミン酸脱炭酸酵素(GAD)に対する抗体及び、GABAそのものに対する抗体である。PAP法及びABC法によって発色させた。共存関係の検討には、連続切片を異なる抗体で免疫反応させ、相対応する面を比較する方法を用いた。 その結果、網膜及び、大脳皮質のアセチルコリン性神経細胞の過半数が同時にGABA系であり、中隔部、脊髄でも一部のアセチルコリン性神経細胞においてGABA、あるいはGADの共存が確認できた。従ってラット中枢神経系においては、アセチルコリン系とGABA系も一部重複していると考えられる。
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