研究課題/領域番号 |
63623513
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)東京都神経科学総合研究所 |
研究代表者 |
黒田 洋一郎 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究室, 副参 (30073084)
|
研究分担者 |
小林 和夫 (財)東京都神経科学総合研究所, 神経生化学研究室, 主任研究員 (80100139)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ニューロン / 培養細胞 / パーキソン病 / サル胎児脳 / 神経毒性 |
研究概要 |
1.サル成体脳をとり出し、黒質部分、大脳皮質部分などを摘出し、パパインなどの分解酵素を用いて、細胞をバラバラにした。これらの細胞をポリ-L-リジンでコートしたウエルにまいて、CO_2インキュベーター中で培養した。分解酵素で遊離した細胞の生存率は10%以下、培養開始後3日間で、ほとんどの生細胞は死滅した。 サル成体脳を用いて、現在の技術と摘出法で行う限り、ニューロンの培養は非常に困難であることが、確認された。 2.次の可能性として、サル胎児脳を用いての実験が考えられたが、一般に日本のみならず、一定の週令のサル胎児脳を定期的に入手することは不可能と考えられていた。しかし、筑波霊長類実験センターで、多数のサルの飼育、繁殖が試みられ、最近、順調な繁殖が恒常化したとの情報を得たので、胎児脳の入手のための共同実験の申請を行った。 3.昭和63年12月に、ようやく申請に対する許可が出、胎児脳の週令による、培養ニューロンの生存率の違いの検討と組織凍結法の是非の検討から着手した。 4.胎生108日のサル(Czaum Ranup Length11.0cm)胎児から脳をとりだし、黒質部分、大脳皮質(前頭葉・後頭葉・側頭葉)・小脳などに分切し、パパインを用いて、細胞をバラバラにして培養した。細胞をバラバラにした時点で、細胞の生存率が15〜30%で、5日間の培養後、生きたニューロンはほとんど見られなくなった。 5.より若い胎児脳が適当と考えられたので、胎生80日前後のサル胎児の使用と、DMSO液中での液体窒素による凍結法を検討中である。培養が成功すれば、パーキソン病原因物質の判定に使える。
|