研究課題/領域番号 |
63624514
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
亘 弘 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10079692)
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研究分担者 |
瀬尾 芳輝 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (90179317)
村上 政隆 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (10104275)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 虚血心筋 / エネルギー代謝 / ランゲンドルフ標本 / ^<31>P-NMR / ^<23>Na-NMR,^<39>K-NMR |
研究概要 |
摘出潅流心を無酸素状態にするとATPが減少し、^<31>P-NMR法では見えなくなっても、心筋細胞内には生化学的に測定されるATPの存在していることが明らかにしてきた。そこで、細胞の興奮・自動性の基本である細胞内イオンの測定を試みた。 ラット心ランゲンドルフ標本の^<39>K-NMR測定によって、細胞内外のK^+イオンの縦緩和時間が極めて大きく異なること見出した。すなわち前者は10ミリ秒で、後者は70ミリ秒であった。変型inver-sion recovery法を適用したが、その手法は先ず180度パルスの後、40ミリ秒経過させて観測パルスを与えるものであり、細胞内のみのK^+イオンの信号を分離して、測定することに成功したものである。またこの標本の冠動脈流量測定や、イオン電極によるイオン量測定により、心臓内に貯留あるいは流出したイオン量を求めた。これら両者の測定結果は完全に一致することが認められた。 ラット心ランゲンドルフ標本を無酸素にした場合、心筋細胞内K^+イオンの流出が著明で、20分の後、初期の量の60%になっていることが認められた。再酸素化の後、20分すると、心筋細胞内K^+イオンはほぼ元の値に復帰した。これは心筋細胞内K^+イオンの変動を無侵襲的に検出した最初の報告である。
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