研究課題/領域番号 |
63625003
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樺山 紘一 東京大学, 文学部 (30027544)
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研究分担者 |
北村 暁夫 東京大学, 文学部, 助手 (00186264)
奥田 敬 一橋大学, 社会学科古典資料センター, 助手 (40194493)
柴野 均 東京大学, 文学部, 助手 (30162639)
小林 一宏 上智大学, 外国語学部, 教授 (60053625)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 地中海 / イスラーム / ヨーロッパ / 文化接触 / 他者認識 / 植民地 / 都市 |
研究概要 |
当該課題についての研究第一年次にあたり、まずわが国における研究経過とその現段階について精査を行った。予想されたとおり、国内における研究成果は僅少であるが、なかんずく痛感されたことは、海外において蓄積された研究とその文献についても、十分の参照が行なわれてこなかったことである。そのため、重要な作業として、国の内外における関連文献目録を作成することが必須と認められた。この作業自体、膨大なものと予想されるが、幸いパーソナル・コンピューターの機能的向上によって達成が可能との見通しがついたため、当初の交付申請書による予定を急拠変更して、パソコンを設備備品として購入し、予備的、試験的作業を開始した。同作業は第二年次に本格的に遂行されるはずである。また同パソコンは、同時に重点領域研究の全国ネットワークと接合させ研究成果の交換に資している。 研究計画は、ほぼ予定どおりの日程で進行した。研究代表者・研究協力者は、それぞれの役割分担に即して資料の収集・分析にあたった。これに並行して共同研究会を催し、報告と討議を行った。研究会は前後5回にわたり、研究グループ外のメンバーを含めてのべ40数名の参加をみて予想外の成果を収めた。当面の課題は、イスラームとヨーロッパとが接触した歴史的経過につき、研究史上の総括、および分析視角の吟味であった。初期イスラームによるヨーロッパ支配の進行,十字軍・東西貿易等による相互接触,近代以降におけるヨーロッパの植民地化政策の、以上3者を基本テーマとみなし、最後に現在における実状把握を加えることとした。前者については、これまでの資料整理の不足、分析視角についての基本的差異が認識された。後者については、別途実施された現地調査が行われ、実状調査と歴史研究との接合の必要性と可能性とが見出され、有用な情報が提供された。
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