研究課題/領域番号 |
63626003
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
熊谷 高幸 福井大学, 教育学部, 助教授 (10115298)
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研究分担者 |
松木 健一 福井大学, 教育学部, 助教授 (10157282)
梅沢 章男 福井大学, 教育学部, 助教授 (70151925)
川端 啓之 福井県立短期大学, 助教授 (30100639)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 自閉症児 / 知能障害児 / 重度知能障害児 / 「養護・訓練」 / マルチメディア / VTR / タッチパネル / バーコードリーダ / 構文指導 / 日常概念 / 形態弁別 |
研究概要 |
本研究は、自閉症児または重度知能障害児を対象とした「養護・訓練」の授業において、コミュニケーションの指導に利用できるようなマルチメディア教育システムを開発することを目的とする。初年度である本年は、数種の教材システムを開発し、それを若干の事例に適用することにより、今後の統合的なシステムの構築のための基礎とすることを研究目的とした。 本年度の研究は、(1)自閉症児を対象とした構文指導、(2)知能障害児を対象とした日常概念の形成、(3)重度知能障害児を対象とした形態弁別能力の形成、の3種に及んだ。 (1)の研究では、2名の自閉症児を対象に、モニター画面に対応する内容の文を文字パネルスイッチを選択することによって構成する学習を行なった。文字認知や機械操作に優れていることの多い自閉症児にとってこのようなシステムが有効であることが確認された。 (2)の研究では、パソコン制御のVTRによる動画を呈示し、学習者は画面をおおうタッチスクリーンに触れることにより選択反応をし、日常概念の学習を行なった。CAI教材における入出力システムの拡大に展望を示すものとなった。 (3)の研究では、挿入される形態板の正否をバーコードリーダにより読み取るものであり、重度知能障害児の弁別学習を非常に簡易なシステムにより実現できることを示した。 以上3種の研究は、種々の入出力装置をパソコンで制御するマルチメディア教材により、学習者の障害の特性に応じた教育システムの開発が可能であることを示したと思われる。今後、これらの教育システムをさらに発展させつつ、より統合的なものとなるように研究を続けていきたいと考える。
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