研究課題/領域番号 |
63626501
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯高 京子 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (40014716)
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研究分担者 |
長崎 勤 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (80172518)
岸 学 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (40143622)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | コミュニケーション障害児 / 言語能力の発達予測 / 追跡調査 / 健常乳児の母子相互交渉 / 構音発達 |
研究概要 |
今年度の研究は2つの観点から行った。 (1)健常乳児と母親の相互交渉分析と言語発達予測にかんする研究:出生から生後3歳まで追跡調査した対象児のうち11組をとりあげ、有意味語獲得前の8ヵ月時点の乳児の要求・応答行動にたいする母親の働きかけ、応答・意味付け、模倣、言語化などの教示スタイルについて語用論的観点から分析した。その分析結果と各児のその後の言語および周辺領域の発達の諸側面との関連を検討した。 主な結果として母親が一緒にあやして遊んだり、乳児の行動を言語化することと2歳時点での語彙や2語文の出現とは有意な正の相関がみられた。また、母親が乳児の遊びに関連した働きかけをすることと乳児が母親を見たり、笑ったり、模倣する頻度の相関も高い。しかし、今回定義した母親の働きかけ方は、その後の乳児のDQにたいして必ずしも一貫した影響をおよぼしてはおらず、さらに検討する必要がある。 (2)特殊学級在籍児童の構音能力の追跡調査: これまで行った約80名を対象として3年間の言語能力追跡調査結果のうち、構音能力改善ありとなしの2群について詳しく検討した。その結果、(a)残存している音の特徴は幼児音として比較的遅く習得されるものであったが、誤り方の語内位置には一貫性はみられなかった、(b)理解語彙の増加は必ずしも構音の改善と関連していない、(c)構音の改善した群は聴覚的記銘力も改善、(d)構音が改善した事例では過去3年間に無原則的な誤り方から系統性のある誤り方になっていた一方、まだ構音改善のない事例では無原則的な誤り方がみられた。
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