研究課題/領域番号 |
63626506
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
山根 仁 帝京大学, 医学部耳鼻咽喉科学, 教授 (30082233)
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研究分担者 |
中沢 操 帝京大学, 医学部耳鼻咽喉科学, 修練生 (30188932)
花島 隆敏 帝京大学, 医学部耳鼻咽喉科学, 講師 (70156371)
寺嶋 周 帝京大学, 医学部小児科学, 教授 (20009591)
貝原 学 帝京大学, 医学部産婦人科学, 教授 (70107506)
田中 美郷 帝京大学, 文学部特殊教育学, 教授 (70082013)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 新生児聴力スクリーニング / 胎内音刺激 / Neonatal Sensory Response Meter |
研究概要 |
新生児の聴力スクリーニングには、(1)熟練した検者が、音に対する児の反応を観察する方法(BOA)と(2)自動化された装置を用いて、音刺激に対する児の反応を記録判定する方法がある。 本研究では、第一段階として、新生児のBOAの反応(瞬目反射、驚愕反射など)をビデオ記録し、標準化できるか否かを検討した。この結果、これらの反射は、被検児により出現性が異ること、出現率は低く、しかも音刺激と無関係の偶然の動きと区別がつきにくいこと、被検児の状態によって反応が出たり出なかったりすることなどがあきらかになった。したがって、反応判定をビデオにより指導しても、非熟練者に判定させることは無理と考えられた。一方、啼泣している新生児に胎内音を聞かせると児が泣きやみ、体動が静止する反応をも観察したところ、きわめて明瞭な反応であり、かつ反応出現率も良好であった。本反応を、自動的に記録できるように、田中らの開発したNeonatal Sensory Response Meterを改良した。新しい装置では、被検児が啼泣すると自動的に記録を開始し、5秒後から胎内音をきかせる。体動を記録し、静止すれば反応陽性と判定する。この検査のためには、児を検査用ベッドの上に乗せるだけでよく何の侵襲もない。この装置をもちいて20名の新生児を検査し、同時にビデオ記録もおこなった。反応出現率は38.5%と予想よりやや低率であったが測定条件、記録方法などを改善すればもっと向上すると考えられた。また判定方法についても、ビデオ観察では反応陽性であるのに、体動記録では陰性となる例があり、この点も今後検討が必要である。最終的には、検査と判定まですべてを全自動として、Crib-O-Gramよりも簡便で信頼性のある検査装置を完成させることを目標としており、さらに装置の改良やデータの集積が必要である。
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