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包接体結晶を利用した新しい反応系の設計

研究課題

研究課題/領域番号 63628005
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関愛媛大学

研究代表者

戸田 芙三夫  愛媛大学, 工学部, 教授 (50036232)

研究分担者 伊藤 正時  慶応義塾大学, 理工学部, 助教授 (80005438)
樋口 泰一  大阪市立大学, 理学部, 助教授 (40046868)
藤原 隆二  島根大学, 理学部, 教授 (10028847)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
1988年度: 22,500千円 (直接経費: 22,500千円)
キーワード包接体結晶 / ホストーゲスト化合物 / 不斉選択的反応 / 固相光化学反応 / 固相還元反応
研究概要

先づ、包接体結晶を調整するためにいくつかのキラルホスト化合物を設計、合成したが、それらの内光学活性1,6ー(0ークロロフェニル)ー1,6ージフェニルヘキサー2,4ージインー1,6ージオール(A)及びトランスー4,5ービス(ヒドロキシジフェニルメチル)ー2,2ージメチルー1,3ージオキサシクロペンタン(B)が最も有効であることが判明した。又、βーシクロデキストリン(C)もこの目的のためのホストとして使用できることがわかった。ホスト化合物A及びBは種々のピリドン誘導体と1:1又は1:2の比率の包接体結晶を形成する。この結晶に固相で光照射すると光学活性βーラクタム誘導体がほぼ定量的収率で得られた。光学純度は良い場合で100%、悪い場合でも70%以上であった。オキソアミド誘導体をAに包接させた結晶に光照射しても光学的に純粋なβーラクタム誘導体が得られた。光学活性βーラクタムは抗菌剤合成の重要な原料であり、上記の成果は価値が高いものと考えられる。
Aにスラロイド合成原料である二環性エンジオンを包接させた結晶を固相で水素化ホウ素ナトリウムと混合、放置すると位置選択的に還元反応が起こり、非共役ケトンのみが還元された。Aに包接される際、共役ケトンがAの水酸基と水素結合してマスクされるため、非共役ケトンのみが還元されるものと考えられる。
種々のケトン類をA又はBに包接させた結晶をボランーエチレンジアミン錯体と固相で混合して放置すると不斉選択的還元が起こって光学活性アルコールが得られた。不斉選択性は50%程度であったが、不斉選択的還元を発揮する包接体結晶が簡単に得られることは意義が深い。
この際、Cをホストとして用いても同様に不斉選択的還元が起こった。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] F.Toda: Tetrahedron Letters. 29. 4299-4302 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Toda: Tetrahedron Letters. 29. 653-654 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Toda: Angew.Chem.Int.Ed.Engl.27. 859-860 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Toda: J.Org.Chem.53. 4391-4393 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Toda: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.958-959 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Toda: J.Org.Chem.53. 3607-3609 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] F.Toda: "Topics in Current Chemistry Vol.149" Springer-Verlag, 211-238 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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