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液晶性柔構造の導入による固相重合反応の一般化

研究課題

研究課題/領域番号 63628503
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

菅原 正  東京大学, 教養学部, 助教授 (50124219)

研究分担者 泉岡 明  東京大学, 教養学部, 助手 (90193367)
塚田 秀行  東京大学, 教養学部, 助手 (40171970)
佐藤 直樹  東京大学, 教養学部, 助教授 (10170771)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード液晶性ジアセチレン / ポリジアセチレン / 固相内反応 / 電場配向 / 分子量分布 / カルベン中間体
研究概要

ジアセチレンの固相内重合反応の反応場として液晶相を導入し、重合反応性と分子配列の関連をより広範に解明すると共に、固相反応の適用範囲を飛躍的に増大させることを目的として本課題研究を計画した。本年度は、種々のジアセチレン誘導体を探索し液晶相を持つジアセチレン分子としてベンジリデン(4-オクチルオキシ)アニリンが置換した誘導体(1)を合成した。示差熱分析による相転位温度の測定及び偏光顕微鏡下の観察により#1が複数の液晶相を有することを確認した。
液晶性ジアセチレン#1は減圧ヘリウム雰囲気化110°で100時間(スメクチック相)又は130°で20時間(ネマチック相)加熱すると黒褐色のポリマーを与える。このポリマーは有機溶媒に可溶である為、分子ふるい型クロマトグラフィーにより分子量分布を測定したところ、4.3×10^4と2×10^4に極大をもつことが判明した。また分子量6×10^3以上の分画につき固体状態でESRスペクトルを測定すると三重項カルベンに由来するH_<min>が観測される。このことは#1がカルベン中間体を経て1.4^-付加によりポリマーを生成するとして矛盾なく理解される。
液晶相重合反応を赤外線スペクトルのCΞC伸縮振動により追跡したところ、スメクチック相での重合には結晶内反応と同様、顕著な誘導期間(約50時間)が存在するのに対し、ネマチック相では誘導期間がなく速かに反応することが明らかになった。即ち反応場としてみた場合、液晶相は結晶と溶液をつなぐ新しい場と見做すことができよう。ネマチック相での重合反応の際に、外部から電場を印加し電場配向下で反応を行ったところ、4600V/cm以上の電場強度のもとでは、重合反応が促進されることを見出した。この現象は液晶相反応全般に亘り検討すべき重要な知見であり、促進機構の解明を含め今後の重要な研究課題となろう。1の結晶構造解析も現在進行中である。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 泉岡明 伊藤智義 菅原正 佐藤直樹 亀井幸代 遠山紘司: J.Am.Chem.Soc.

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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