研究課題/領域番号 |
63631004
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
吉崎 亮造 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (70011137)
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研究分担者 |
中井 泉 筑波大学, 化学系, 講師 (90155648)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | Bi系超伝導 / 平均構造 / 単結晶構造解析 / 超伝導一絶縁体相転移 / 反強磁性相 / La_2CuO_<4-y>の超伝導 |
研究概要 |
新しい酸化物超伝導体のBi系超伝導体について我々は単結晶の構造解析による平均構造の決定、金属一絶縁体相転移による超伝導相の決定、絶縁体相における反強磁性相の確認と決定をそれぞれ世界に先駆けて行ってきた。 Bi系超伝導体の化学式は一般にBi_2Sr_2Ca_<1-n>Cu_xO_y(n=1,2,3)の様に書ける。中井等はn=1(221相という)n=2(232相という)について異方的温度因子を用いて各々の単結晶構造解析を行い、それらの平均構造を明らかにした。この結果Bi原子の異方性熱振動の方向はBi原子の位置の変位を示し変調の方向と対応することを示した。またプリセッション写真の解析より221相は単斜晶系の変調構造を持ち、232相は斜方晶系の変調構造を持つことがわかった。両者の変調構造を変調波を使ったモデルによって説明することができた。 Bi系統(n=2)の伝導キャリアーを吉崎等はCa原子をY原子に置換することによって行った。Yの増加と共に伝導キャリアーは減少しついに超伝導相から絶縁体相に相転移することを示した。さらに西田、家等との共同研究によりこの絶縁体相は反強磁性相であることを示した。この結果Bi系超伝導体はLa系超伝導体と全く類似の相図をしていることがわかった。このことはBi系超伝導体の超伝導発現機構がLa系のそれと同一であることを示唆している。 La_2CuO_<4-y>の超伝導相について吉崎等はこの超伝導相が磁場中でゆっくり冷却したとき無磁場中で冷却したときよりその体積が増大することを見いだした。詳しい研究により体積増加開始の温度が約200Kであることがわかった。
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