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高温超伝導機構への電子・格子相互作用の効果

研究課題

研究課題/領域番号 63631517
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

大林 康二  広島大学, 総合科学部, 教授 (20013518)

研究分担者 宇田川 眞行  広島大学, 総合科学部, 助教授 (70144889)
小島 健一  広島大学, 総合科学部, 助手 (00100975)
桧原 忠幹  広島大学, 総合科学部, 教授 (30004279)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1988年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
キーワード高温超伝導体 / 格子振動 / 赤外吸収 / 電子格子相互作用
研究概要

酸化物高温超伝導体の研究においては、高い超伝導転移温度を生じさせる電子対生成機構の解明が重要である。実験の立場からこの課題の解決の糸口をつかもうとするなら、超伝導発現と強い相関のある現象に注目するのが有効である。そこで本研究は、我々の発見した格子振動による赤外吸収の異常と超伝導発現との極めて強い相関に着目し、その格子振動モードを同定し、現象の幅広い普遍性を検証した。La_2CuO_4系の高温超伝導体では、250〜800cm^<-1>のエネルギー範囲で、3つの格子振動によるピークが赤外吸収で680(A_1)、510(A_2)、370cm^<-1>(A_3)で見られる(括弧内は便宜的につけたラベル)が、このうちモードA_1は、Laを2価のイオンで置換しサンプルが超伝導性を示すと観測できなくなることが断片的に見い出されていた。これが我々の着目する赤外異常である。まず、La_2NiO_4のラマン散乱と赤外吸収を測定し、詳論による格子振動の理論モードを求め実験と対応させ、異常を示すモードA_1はab面内のCu-Oボンドの伸縮運動、モードA_2はC軸方向のCu-Oボンドの伸縮運動、A_3はab面内のCu-Oボンドの屈曲モードであることを決定した。赤外異常と超伝導発現の関連の普遍性を、(La_<1-x>Mx)_2CuO_4においてMをCa、Sr、Baと変化させた3つの系を取り上げ系統的に定量的に調べた。その結果、A_1ピークとA_2ピークの強度比が零になる濃度領域のみで超伝導が出現する現象が、3つの異なるイオンについて普遍的であることが検証された。さらに、CuをNi、Zn等の2価イオンで置換して超伝導を弱めた系(La_<1-x>SrX)_2(Cu_<1-y>Ny)O_4(N=Ni,Zn)においても、A_1ピークの消失と超伝導発現の関連性が普遍的に見られた。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Ogita;M.Udagawa;K.Kojima;K.Ohbayashi: Journal of Physical Society of Japan. 57. 3932-3940 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kojima;K.Ohbayashi;M.Udagawa;T.Hihara: Japanese Journal of Applied Physics. 27. L852-L854 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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