研究課題/領域番号 |
63634007
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小松原 武美 東北大学, 理学部, 教授 (80004331)
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研究分担者 |
大貫 惇睦 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (40118659)
奥田 喜一 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (50028205)
藤井 博信 広島大学, 総合科学部, 教授 (30034573)
鈴木 孝 東北大学, 理学部, 助教授 (30004344)
都 福仁 北海道大学, 理学部, 教授 (10000837)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1988年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | アクチナイド化合物 / ウラン化合物 / 重い電子状態 / 近藤効果 / 超伝導RKKY相互作用 / トリウム化合物 / 単結晶育成 |
研究概要 |
我が国では、アクチナイド化合物の中で最も基礎的なウラン化合物でさえ、国際規制物質として厳しい取り扱い規制を受け、更に既存の結晶育成装置がウラン化合物の作成に併使用しないこともあって、諸外国に比して、結晶試料を用いた物性研究が著しく遅れた状態にあった。重点領域研究「アクチナイド化合物の物性」(代表者:東北大学理学部教授糟谷忠雄)は、5f電子が介在した異状な電子相関によって重い電子系となって示す超伝導や異状な磁性の発生機構等を総合的に研究することを目的としている。そのため、我が国のウラン化合物の結晶育成の著しい後進的状況を一気に回復する必要を痛感し、結晶育成については、超高純度の試料を作製する東北大学金研大洗研究施設をセンターとする構想[鈴木(謙)班]と各地の既存の施設を拠点とするサテライト構想[本研究班]に組織化して系統的に研究を推進することにした。 今年度は3年継続研究の初年度であるが、本研究では、全国の10大学の約40名の研究者が利用できる設備の範囲内と独自の企画でサテライト班を形成し、ウラン化合物の新しい物質の探索を開始した。当初は結晶育成にも不可欠な新しい装置の設置もなく、ウラン化合物を扱った経験も実績もなく出発した新しい研究分野であり、結晶育成装置の整備に専念せざるをえない状況であったが、ウランプニクタイトやウラン3元系化合物の新しい物質の探索や、U_5Ge_3に新しく超伝導を発見する等際立った成果を挙げつつある。それらの研究成果は重点領域研究と東北大金研共同利用研究が主催し、昭和63年10月13日〜10月15日に大洗で開催した合同研究会:「アクチナイド化合物の探索と結晶育成」の研究成果報告書(別冊)と雑誌論文に公表されているように、萌芽的研究段階としては多くの成果を挙げたとして評価され、結晶育成装置がセンターを中心に整備される次年度以降の研究とその成果の発展が期待される。
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