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近藤格子系の電子状態の研究

研究課題

研究課題/領域番号 63634012
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京電機大学

研究代表者

田巻 明  東京電機大学, 工学部, 助教授 (30197561)

研究分担者 北沢 英明  理化学研究所, 研究員 (00195257)
研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1988年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード重い電子系 / 価数揺動 / 超音波 / de Haasーvan Alphen効果
研究概要

本科学研究費補助金によって、超音波測定装置のプリアンプ、データ処理装置、トランスデューサー作製用のスパッタ装置に改良を加えた。その結果、高精度の超音波音速測定が可能となり、この実験装置を用いて、近藤物質とその比較物質でf電子状態を反映した弾性的性質を測定して次のような概要を得た。
1.近藤格子系の弾性的性質
LaB_6、CeB_6、CeTeなどの^4f電子系で局在電子系と近藤格子系の物質で、超音波による弾性定数の測定を行った。その結果、弾性歪ーf電子相互作用に基ずく弾性異常、結晶場効果などが観測でき、近藤格子系の形成にともないf電子間の弾性的相互作用(反強的四重極相互作用)が大きくなることなど実験的に見い出すことができた。
2.音響的 de Haasーvan Alphen効果
近藤物質であるCeB_6とその比較となるLaB_6について磁場中超音波音速測定を希釈冷凍機を用いて行い、de Haasーvan Alphen信号を得ることができた。その結果、CeB_6では30mkの温度でm^x=3〜30m_eの比較的重いフェルミ面を見つけることができた。一方、f電子をもたないLaB_6ではCeB_6に相当するブランチのm^xは0.05m_e程度であって、CeB_6では伝導電子の有効質量が約100倍に増大することがわかった。
3.まとめ
主に超音波測定によって近藤格子系の形成による大きな四重極間相互作用や有効質量の大きなフェルミ面などを見つけることができたが、電子比熱から予想されるm^x>100m_eのフェルミ面は見つからず、また、極低温実験では発熱などの実験上の解決すべき問題点が存在し、今後とも実験装置の改良などを含めた研究の継続が望まれる。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Goto;T.Suzuki;Y.Ohe;T.Fujimura;A.Tamaki: Journal of Magnetism and Magnetic Materials. 76&77. 305-311 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Matsui;T.Goto;A.Tamaki;T.Fujimura;T.Suzuki;T.Kasaya: Journal of Magnetism and Magnetic Materials. 76&77. 321-323 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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