研究課題/領域番号 |
63637001
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
青木 延雄 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (20048937)
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研究分担者 |
安河内 幸雄 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60037398)
櫻川 信男 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (50018678)
榊 佳之 九州大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (10112327)
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 助教授 (70077808)
小出 武比古 新潟大学, 医学部, 講師 (60018695)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1988年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | アルファ2プラスミンインヒビター / ヒスチジンリッチ糖蛋白 / トロンボモデュリン / プロテインC / プロテインS / アルファ2マクログロブリン |
研究概要 |
1.線溶制御因子アルファ2プラスミンインヒビター(PI)の遺伝子構造を明らかにし、さらに先天性PI欠損症の一家系についてその遺伝子の変異を究明した。その家系のホモ接合体の解析で、遺伝子に再構成や大きな欠落はみとめられず、唯一の変化としてC末端部をコードする領域にシチジンが1ケ挿入されていた。その結果、フレームシフトが起り、C末端12のアミノ酸の置換と166のアミノ酸の附加によるペプチド鎖の延長が起ることが判明した。発現実験でもそれが確認された。PIの遺伝子の染色体上の局在も18p11.2→q11.2と決定された。2.凝固線溶制御調節因1ヒスチジンリッチ糖蛋白(HRG)の正常遺伝子を解析し、約11キロ塩基対の大きさで9ケのエクソンと8ケのイントロンからなることが明らかになった。HRGのN末端領域の2ケのシスタチン様ドメインはいずれも3ケづつのエクソンで構成され、各イントロンの介在位置はキニノーゲンの3ケのシスタチン様ドメインのそれと同じであり、両遺伝子は共にシスタチンスーパー遺伝子ファミリーに属するものであることが判明した。3.凝固のプロテインCを介する制御系において、補酵素的役割を果す血管内皮膜の蛋白トロンボモデュリン(TM)が血小板にも存在することが明らかになった。血小板TMは分子量、機能とも血管内皮細胞のTMと全く同様であり、血小板TMは、血管傷害部位に凝集した血小板上で凝固制御に関与すると考えられる。活性化プロテインCの抗凝固作用を促進するプロテインS(PS)の補体系成分C4bpとの結合部位を解析し、C4bpのC末端近傍にPSが結合することが明らかになった。4.凝固線溶の阻止にも働くアルファ2マクログロブリン(MG)の遺伝子のプロモーター領域の配列を決定し、他の急性相蛋白との比較から、急性相蛋白遺伝子と相同性の高い配列が見出された。この配列に特異的に結合する蛋白を肝細胞核蛋白より精製した。
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