研究課題/領域番号 |
63638514
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
石川 裕二 琉球大学, 医学部, 助教授 (20110299)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1988年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 神経 / 筋肉 / メダカ / 発生 / 形態形成 |
研究概要 |
本年度はメダカ尾鰭の筋肉(MIR筋)に注目して、その発生と神経支配の経過を精細に観察した。その結果次のような知見をえた。 神経と筋のwhole mousn染色法によると発生は次の4段階にわけられる。 (1)stage 32;尾部脊髄神経の前根が腹側尾方に向けて十分伸長し、腹側に生じている尾鰭原基を通過し、さらに尾方に伸びる。 (2)stage 34 初期;尾鰭原基上にMIRのmyotubeが形成され始める。MIR筋が現われる場所は前根が通過している近傍(〜20μm)である。 (3)stage 34;この近傍を通過している神経路より、運動神経線維がmyotubeの集団に入り、神経筋接合部を形成する。 (4)stage 35;孵化後、メダカの脊索は背方に曲がり、尾鰭は尾方に位置するようになる。この形態形成運動に伴って、神経と筋肉はその相対的位置関係を二次的に変える。 以上の観察は、アセチルコリンエステラーゼ染色法、アセチルコリン受容体染色法、DI蛍光法などを併用した所見によっても裏づけられた。 従って、筋神経はすでに存在している運動性の神経路から発して近傍の「標的」に投入するのである。これは従来一般的に想定されている「神経の標的探索説」とは異なる知見であると思われる。
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