研究課題/領域番号 |
63639503
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
名取 俊二 東京大学, 薬学部, 教授 (50012662)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ヴィテロジェニン / P-エレメント / センチニクバエ / 遺伝子導入 / 形質転換動物 / 胚 |
研究概要 |
研究代表者はここ数年、センチニクバエの生体防御蛋白について研究を行って来た。その結果、こういった生体防御蛋白のあるものは、胚発生や成虫発生の段階で何らかの機能をになっていることが明らかになった。この種の蛋白の発生段階での機能の解明が急務であるが、センチニクバエは、ショウジョウバエと異なり、卵胎性の昆虫であるため、卵の中に遺伝子を導入する研究は不可能である。しかし、先に述べた、この種の蛋白の機能を解明するためには、卵への遺伝子の導入は有力な武器となる。そこで、本研究では、センチニクバエの卵へ、外来遺伝子を導入する手法を考案し、それを実証しようと試みた。ヴィテロジェニンはメスのハエの体液に存在する蛋白で、卵形成の際に、卵に取り込まれることが知られている。そこで、メスのハエの体液よりヴィテロジェニンを精製し、この蛋白とDNAを共有結合で結び、それをもう一度メスの体液にもどして飼育をつづけると、卵形成の過程で、DNAを結合したヴィテロジェニンが卵に取り込まれることが期待される。このようにして卵に外来のDNAを導入出来れば、そのDNAがクロモソームのDNAの中に取り入れられ、謂ゆるトランスジェニックな個体の作製が可能になると思われる。本年度は、先ず、センチニクバエのメスの体液からヴィテロジェニンの精製を試みた。生化学的手法を駆使することによりヴィテロジェニンを単一な蛋白として精製することが出来たので、この蛋白にポリリジンのリンカーを結合させ、このリンカーにDNAを結合させることを試みた。この作業はまだ完成の域に達してはないが、一応ヴィテロジェニンにDNAを共有結合させることが出来た。このようにして作製したヴィテロジェニン-DNAの複合体を、メスのハエに注射し、4日目に卵を採取して、あらかじめ標識しておいたDNAの放射活性が、かなりの割合で卵に蓄積することを確認した。
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