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カルシウムイオンによる細胞容積調節制御のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 63641516
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

岡田 泰伸  京都大学, 医学部, 講師 (10025661)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1988年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード細胞容積調節 / 細胞内Ca^<2+> / K^+チャネル / Cl^-チャネル / 小腸上皮細胞
研究概要

殆どの細胞は外界や細胞内の浸透圧環境の乱れに対して細胞容積調節で応ずる。低張負荷に対して細胞は一過性の物理的膨張の後に調節性収縮によって元の体積へと復帰する。逆に高張負荷に対しては調節性膨張によって応ずる。本研究課題ではこの細胞容積調節機構における細胞内カルシウムイオンの役割を明らかにしようと意図されている。私達は低張負荷時における調節性収縮過程はK^+チャネルとCl^-チャネルの並列的賦活化によるKCl流出とそれに駆動された水排水に起因することを既に明らかにしている。そこで本年度における研究では、培養小腸皮細胞の調節性収縮プロセスにおいて(1)Ca^<2+>は不可欠か?(2)細胞内Ca^<2+>濃度は上昇するか?(3)このCa^<2+>は容積調節性イオンチャネルの活性化に関与するか?という疑問に答えることを目的としている。
EGTAで細胞外Ca^<2+>をキレートすると低張負荷時の細胞容積調節は阻止された。細胞内Ca^<2+>をquin2によってキレートしても同じ結果が得られた。従って本調節能にCa^<2+>は不可欠であることが結論された。Ca^<2+>選択性微小電極及びCa^<2+>感受性蛍光色素fura-2によって低張負荷時の細胞内Ca^<2+>濃度変化を観察したところ、事実細胞内Ca^<2+>濃度は2相性に増大することが明らかとなった。この調節性収縮時にはK^+チャネルとCl^-チャネルの活性化が伴われるが、K^+チャネルの活性化の時間経過は細胞内Ca^<2+>増のそれによく一致した。細胞内又は外のCa^<2+>をキレートするとK^+のチャネル活性化はみられなくなるがCl^-チャネル活性化が残存した。従って低負荷時に動員される細胞内Ca^<2+>は容積調節性のK^+チャネルの活性化をもたらす役割があることが結論された。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 狭間章博: Journal of Physiology(London). 402. 687-702 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 狭間章博: 生体の科学. 39. 462-464 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田泰伸: Biomedical Reserch. 9. 161-165 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] 岡田泰伸: News in Physiological Sciences. (1989)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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