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カルシウムイオンによる血小板細胞内顆粒分泌の制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 63641520
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

滝澤 温彦  大阪大学, 理学部, 助手 (60154944)

研究期間 (年度) 1988
研究課題ステータス 完了 (1988年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードカルシウムシグナル / 分泌反応 / 血小板 / セロトニン分泌 / マイクロフィラメント / 分泌顆粒
研究概要

電場効果により細胞膜透過性を高めたウシ血小版は、Mg-ATP存在下、細胞外に加えるカルシウムに依存してセロトニンを分泌する。カルシウムによる分泌反応の制御機構を明らかにするため、はじめに分泌反応に伴う細胞内構造の変化を電子顕微鏡を用いて調べた。その結果、多くの分泌顆粒はカルシウ刺激によらず、マイクロフィラメント構造と相互作用しており、細胞膜近傍に存在していることが明らかになった。他方、高濃度カルシウム処理-カルパイン活性化により分泌能を失った血小板標品ではマイクロフィラメントが断片化し、細胞膜からはがれ、顆粒との相互作用も失っていた。顆粒とマイクロフィラメントの相互作用は血小板から単離した顆粒分画の電子顕微鏡および蛍光顕微鏡による観察からも明らかにされた。また顆粒分画にアクチンが存在することはSDS電気泳動による分析から確かめられた。さらに。カルシウム前処理により分泌能を失った血小板から分離した顆粒分画にはマイクロフィラメントはほとんど含まれず、SDS電気泳動による分析からミオシン、分子量8.8万タンパク質とアクチンが顕著に減少していることが分かった。つぎに分泌能を失った血小板で、どのようなタンパク質成分が変化しているか調べた。その結果、アクチン結合タンパク質としてフィラミンと分子量8.8万タンパク質がカルシウム前処理により減少していることが分かった。これらの結果は、マイクロフィラメント構造には顆粒を分泌可能な保持する役割があり、分子量8.8万の新しく見い出されたアクチン結合タンパク質が、顆粒とマイクロフィラメントの結合に関与していることを示唆している。今後このタンパク質を分離・精製することにより、カルシウムイオンによる顆粒分泌反応の分子レベルでの機構が明らかにされることが期待される。

報告書

(1件)
  • 1988 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Morimoto: Cell Struct.Funct.13. 601 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] H.Takisawa: "Methods Enzymol.vol.157" Academic Press, 228-233 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書
  • [文献書誌] C.Oho: "Calcium Signal and Cell Response" Japan Scientific Societies Press & Springer-Verlag, 246-248 (1988)

    • 関連する報告書
      1988 実績報告書

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公開日: 1988-04-01   更新日: 2016-04-21  

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