研究課題/領域番号 |
63641536
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
吉岡 亨 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70046027)
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研究分担者 |
井上 宏子 早稲田大学, 人間科学部, 助手 (60184769)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | イノシトール3リン酸 / 細胞内Ca / 高濃度Kイオン刺激 / T型チャネル / L型Caチャネル / プロラクチン分泌 / GH_3細胞 |
研究概要 |
当初カブトガニ腹眼を用いての研究を計画したが、米国の業者との連絡がうまく行かず、結局培養細胞系を用いる様に計画を途中で変更した。ここで用いたGH3細胞はTRH(サイロトロピン遊離ホルモン)または、高濃度カルウム液による刺激で、プロラクチンを細胞外に分泌する細胞として知られており、刺激受容初期の段階でイノシトール4,5-2リン酸(PIP_2)が分解することもよく知られていた。この細胞が刺激を受容してからの膜電変化をトレースすると、最初約-40mVであったが静止電位が急速に過分極して-60mV以下になり、次いで脱分極へと転じ、-30mVにまで上昇することが分かった。この時点で膜電位は急激な振動を開始(活動電位の発生)した。一方細胞内Caの濃度をQuinIIをロードして単一細胞のレベルで測定した所、最初の過分極応答に対応して急激な[Ca]inの立ち上がりが見られ、脱分極に転じた所で[Ca]inは減少しはじめた。そして活動電位の発生が始まると[Ca]inは再び上昇に向かったが、その増加率はゆるやかであった。このようにPIP_2の分解で始まるプロセスが、どのようにしてこの複雑な膜電位応答を示すに到るのかを解析した。この結果次のような情報伝達系の存在が示された。即ち、(1)ホスホリパーゼCによるPIP_2の分解。(2)イノシトール3リン酸(IP_3)の産生。(3)IP_3による細胞内Caの動負。(4)Ca活性化Kチャネルの開放による過分極応答。(4)膜電位低下によるKチャネルの閉鎖(5)それに伴う膜電位の回復と電位依存性T型Caチャネルの開放(6)未知の機構によるT型チャネルの閉鎖(7)T型チャネルの開閉の繰り返し(8)細胞内Caの持続的上昇。(9)Caで活性化されるホルモンの分泌、となっていた。(6)〜(9)の一連の分子機構についてよく分からない。一方高濃度のK^+イオンによる刺激は従来の常識とは全く異なり、L型Caチャネルのコンダクタンスが異常に上昇することにより、細胞内Caの持続的上昇をもたらし、このことがプロラクチン分泌を促すことも分かった。(文献2)。
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