研究課題/領域番号 |
63840017
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
戸田 芙三夫 愛媛大学, 工学部, 教授 (50036232)
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研究分担者 |
北村 光孝 広島大学, 工学部, 助手 (60127644)
野平 博之 埼玉大学, 工学部, 教授 (50008819)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1988年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | 光学分割 / 異性体分離 / ホスト-ゲスト錯体 / 包接化合物 / 光学活性ホスト化合物 / 分子設計 / 分子認識 / 不斉認識 / ホストーゲスト錯体 / 分離 / 優先晶析 |
研究概要 |
1)ホスト化合物の設計と開発。天然の不斉源である酒石酸からいくつかの光学活性ホスト化合物を誘導した。その1つは、酒石酸のカルボキシル基をアミド基に変換した化合物である。他の1郡の化合物は、カルボキシル基をエステル化した後、フェニルマグネシウムクロリドとグリニヤ-ル反応させてジフェニルカルビノ-ル基に変換したホスト化合物である。いずれも優れた且つ特徴のある不斉選択的包接能を示した。この不斉選択的包接化を利用して、新しいホストの光学分割を行うことができた。例えば、ラセミ体の2、2´-ジヒドロキシル-1、1´-ジナフチルや10、10´-ジヒドロキシル-9、9´-ジフェナントリルは光学活性酒石酸ホストで容易に分解することができた。 2)光学分割と不斉凍結。酒石酸から誘導したホストを用いて次の化合物群の効率良い分割を行った。二環性エノン誘導体、環状ケトン類、パントラクトン、アミン等がこの方法で分割できた。それらの詳細は数多くの論文に報告してある。光学活性2、2´-ジヒドロキシル-1、1´-ジナフチルを用いると、アミン-N-オキシド、スルホキシド、セレノキシド、ヒ素オキシド、ホスヒンオキシド、ホスホネ-等の光学分割が能率良く達成できた。 3)物質の分離。沸点が同じか接近しているため、蒸留では分離不可能な物質の分離には包接法が威力を発揮する。これは、包接化による分子認識は分子の形の違いを識別しているからである。このアイディアに基づく物質の分離の研究も数多く行った。特に、ナフタレン誘導体の異性体分離について詳細な研究を行った。
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