研究課題/領域番号 |
63850007
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用物性
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹田 美和 京都大学, 工学部, 講師 (20111932)
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研究分担者 |
大柳 宏之 電子技術総合研究所, 電子基礎部, 主任研究官
八百 隆文 電子技術総合研究所, 電子基礎部, 室長
松下 正 高エネルギー物理学研究所, 放射光実験施設, 教授 (40092332)
佐々木 昭夫 京都大学, 工学部, 教授 (10025900)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 原子層制御 / OMVPE / ミクロ構造 / 混晶 / 超格子 / EXAFS / 螢光 / 混晶半導体 / 原子尺度 / 解析法 |
研究概要 |
新しい原理と構造を持つ原子層制御エピタキシアル成長装置を設計し、反応部をサムコ・インタ-ナショナル研究所により製作した。別途購入した、同装置制御部と接続し実験室に設置した。真空配管の漏洩試験およびサセプタ-の上下回転機構の動作確認行った。 現有の液相エピタキシアル成長装置で希釈混晶および不純物添加混晶半導体を作製した。また、従来型OMVPE成長法により、猛毒性のホスフィン(PH_3)に代わる新しい無毒性P原料としてタ-シアリブチルホスフィン(TBP)を用いて、InP、GaP、GaInP、AlGaP、などのP系半導体およびその超薄膜層の成長を行った。これらは、新しい装置による原子層制御エピタキシアル成長のための貴重な基礎デ-タとなるものである。 組成を連続的に変化できる(Ga、In)(As、P)混晶においてGaおよびAs原子に着目し、その密度を10^<23>cm^<-3>から10^<19>cm^<-3>まで変化させることにより、ミクロ構造を連続的に追跡できた。これにより、最近接の原子配位は組成比のみによって決まり、また、結合長は組成比にまったく依存せず各々一定であることが明かにできた。さらに、(GaAs)_m(InAs)_n超格子においてn<1の単原子層以下の層厚におけるミクロ構造の解析にも成功した。 これらの経験を踏まえ、さらに測定精度を向上させるために以下の改良を行った。半導体検出器を増設し、蛍光X線の収量を約1桁上昇させることができ、これにより密度10^<18>cm^<-3>台の不純物原子のEXAFS信号検出の見通しを得た。試料冷却装置をEXAFS測定装置に設置し、原子の振動を抑制し、EXAFS測定の分解能を上げるための条件が整えられた。これらによる実験は、平成2年3月末の放射光実験施設のビ-ム割当時間に行われる予定である。
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