研究課題/領域番号 |
63850021
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料工学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
稲垣 訓宏 静岡大学, 工学部, 教授 (30022015)
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研究分担者 |
原田 稔 日機装株式会社, 研究員
田坂 茂 静岡大学, 工学部, 助教授 (10134793)
荒川 公平 日機装, 研究員
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | グラファイトウイスカ- / プラズマ処理 / 複合材料 / 親水性 / 表面エネルギ- / ニトロ化合物 / XPS / 流動化 / グラファイトウィスカー / 表面改質 / フィラー / 流動性 / 表面分析 |
研究概要 |
本研究はプラズマ処理技術を応用して、グラファイトウイスカ-に親水性表面処理を施すことが出来るか否かを検討したものである。 プラズマ重合あるいはプラズマ処理により基材表面を親水性に改質するにはどのような官能基を導入すれば効果的か、そのためにはどのようなプラズマ重合あるいはプラズマ処理をすればよいのかを検討した。つづいて、プラズマ処理技術をグラファイトウイスカ-の表面親水化に応用した。 1.プラズマ重合ならびにプラズマ処理に用いるモノマ-ガスは酸素ならびに窒素原子を含む化合物が高い親水性表面を創製する。 2.プラズマ重合用モノマ-としてはニトロメタンのようなニトロ化合物が、プラズマ処理用ガスとしては一酸化窒素、二酸化窒素のような窒素酸化物がモノマ-ガスとして適している。 3.一酸化窒素、二酸化窒素プラズマで改質された表面は高い親水性となる。そのとき基材表面に導入された官能基は水酸基、カルボニル基、アルボキシル基であるが、水酸基の濃度が多いのが特長である。 4.基材表面に導入された官能基(水酸基、カルボニル基、アルボキシル基)の数と親水性の度合い(表面エネルギ-)とは直線関係にある。 5.酸化窒素プラズマ処理によってグラファイトウイスカ-の表面は酸化され、親水化表面に改質される。 6.酸化窒素プラズマ処理によってグラファイトウイスカ-の表面には主にカルボキシル基、カルボニル基が導入される。その量は熱濃硝酸で酸化した場合の約5倍に相当し、プラズマ処理がグラファイトウイスカ-の表面親水化技術として優れていることが分かった。 以上の結果をまとめると、グラファイトウイスカ-を流動化状態でプラズマ処理をすること親水化されたグラファイトウイスカ-簡単に得られる。この表面改質技術は大変魅力的であり、さらに企業べ-スでの検討が望まれる。
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