研究課題/領域番号 |
63850022
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
材料力学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡村 弘之 東京大学, 工学部, 教授 (00010679)
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研究分担者 |
高野 太刀雄 東京大学, 工学部, 助手 (10010852)
酒井 信介 東京大学, 工学部, 助教授 (80134469)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1989年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1988年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | 超音波減衰 / 超音波試験 / 非破壊検査 / 疲労 / 自動測定システム / クリ-プ / 余寿命評価 / スペクトル解析 / 超音波測定 / クリープ |
研究概要 |
近年、高温機器プラントなどの寿命延伸の必要性が確認されるにつれてその余寿命評価の重要性が高まっている。本研究は、高温機器部材の経年劣化損傷(クリ-プ・クリ-プ疲労)の非破壊評価技術として、超音波法による非破壊評価方法について研究したものである。 通常、超音波減衰は超音波パルスエコ-波の第一ピ-クと第二ピ-クによって評価されている。しかし、この方法により評価された減衰定数には、例えば重畳されたノイズの影響など、いくつかの誤差要因が含まれる。そこで、超音波減衰測定の高精度化のためにスペクトル解析を用いた新たなアルゴリズムを開発した。超音波原波形の包絡線形状から減衰定数を評価する方法と、第一エコ-と第二エコ-から被検査材料のシステム関数を計算しそれを用いて減衰定数を評価する方法である。この提案法と従来法に対しモンテカルロシミュレ-ションを行ったところ、提案法による超音波減衰定数の測定精度のほうが従来法よりもバラツキが小さいという結果が得られた。上記の提案法を実際の損傷試験片に適用したところ、減衰定数は寿命消費率につれて増加する傾向があることが確認され、減衰定数がクリ-プ損傷及びクリ-プ疲労損傷の非破壊評価パラメ-タとして有効であることが示された。この開発したアルゴリズムをパ-ソナルコンピュ-タ上に構築し、超音波測定装置とデジタルストレ-ジオシロスコ-プと結合した。さらにこのシステムにFFTアナライザ-を組み込むことによってソフトウェアアルゴリズムをハ-ドウェア化することができ、いままでに比べて大幅に計算時間が短縮された。そして、測定から解析までの一連の作業を完全自動化することができ、高温機器プラントの非破壊検査装置として実用化に一歩近づいた。
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