研究課題/領域番号 |
63850049
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
城戸 健一 東北大学, 応用情報学研究センター, 教授 (30006209)
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研究分担者 |
鈴木 英男 (株)小野測器音響技術研究所, 部長
金井 浩 東北大学, 工学部, 講師 (10185895)
安部 正人 (安倍 正人) 東北大学, 大型計算機センター, 助教授 (00159443)
牧野 正三 東北大学, 応用情報学研究センター, 助教授 (00089806)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
11,800千円 (直接経費: 11,800千円)
1989年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1988年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 回転機械 / ボ-ルベアリング / 玉軸受 / 表面粗さ / 自動診断 / 信号処理 / 表面形状 / 振動解析 / ボールベアリング / 欠陥検出 |
研究概要 |
回転機械部品(例えばボ-ルベアリングや歯車)の検査は、熟練した検査員の聴覚検査に依存しているのが現状であり、信頼性や調査員の聴覚障害等の問題があり、信頼性の高い自動診断法を開発し、品質を向上すると共に、検査員を非人間的な労働から開放することが望まれていた。そこで、本研究者は、振動解析による精密ボ-ルベアリングの種々の不良(軌道・玉表面の傷、夾雑物の有無、軌道面の研磨不足)を検出・分類する方法を開発した。更に、製品を分解して針(スタイラス)を用いて直接走査する従来の計測方法に替わって、回転中に発生する極短時間の振動から表面形状を円周全体に亙って推定する方法の理論的見通しを立てた上で、振動信号分析評価装置に組み込むハ-ドウェアの設計・製作を行なった。また、その推定の際に問題となる、(1)不良個所のない正常な回転部品に於ても発生する高いレベルの雑音下での推定の安定化、(2)回転部品に含まれる複数の転動体が厳密に等間隔に並んでいない為に発生する障害の解決、の2課題を解決した。更に、多種多様のサンプルを多量に解析する為に、大型計算機で100ms間の振動に対して10分以上を要する処理時間を短縮する為にアルゴリズムを整理し、高速化を図った。次いで大量のサンプルを用いた評価実験を行ない、その結果を基に、診断システムの総合評価と総括を行なった。この研究開発により、本手法を理論・実験両面に於て信頼性の高い計測・診断手段として確立でき、今後精密製品の品質の向上・労働条件の改善への貢献が期待できる。また、本研究成果は、発電機など常時運転中の大型回転機械に於て、焼付などの異常の診断予知への応用が可能であり、本研究で開発された計測システムによって、安価に社会的安全性に大いに貢献できる。
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