研究課題/領域番号 |
63850066
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
広瀬 啓吉 東京大学, 工学部, 助教授 (50111472)
|
研究分担者 |
山口 幹雄 住友電気工業株式会社, 研究開発本部, 研究員
森川 博由 東京大学, 工学部, 助手 (40011217)
藤崎 博也 東京大学, 工学部・, 教授 (80010776)
|
研究期間 (年度) |
1988
|
研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1988年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 漢字かなまじり文 / 音声規則合成 / ディジタル・シグナル・プロセッサ / 実用化 / 単音・韻律記号列 / 単語辞書 / 統語解析 / ホルマント音声合成器 |
研究概要 |
本研究は、文節単位で入力された日本語漢字かなまじり文から自然な発話の合成音声を実時間で出力する音声規則合成システムをパーソナル・コンピュータとディジタル・シグナル・プロセッサを用いたコンパクトなシステムとして実現し、実用化の検討を行うことを目的とするもので、以下の実績をあげた。 1.単音・韻律記号列の導出に適した形の単語辞書として、形態素項目、音素表記、品詞・活用型、アクセント型、重要度からなる辞書をパーソナル・コンピュータのハード・ディスク装置上に作成した。また、最長一致を基本とする辞書照合方式を作成した。 2.組合せが多く、辞書登録が非現実的な数詞+助数詞の読みとアクセント型を決定する促音化規則、アクセント結合規則を開発した。 3.隣接句読点間で統語解析を行い、その結果を文・連節・節・ICRLB(左枝分れ境界のみからなる語連鎖)の境界で表現する手法を開発した。 4.辞書照合結合、統語解析結果をもとに単音・韻律記号列を導出するプログラムを作成した。 5.音節蓄積パターンをハード・ディスク装置上に作成した。特に、破裂音については改良を加え、高品質のものを得た。 6.記号列から音響パラメータ時系列を導出するプログラムを作成した。 7.ディジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)合成フィルタ、制御用IC、DA変換用IC、パワーアンプ等からなるホルマント音声合成器を作成し、パーソナル・コンピュータと接続して音声出力システムを構成した。聴取の結果、特に自然な韻律の合成音声が得られた。 以上、音声出力システムの実用化の見通しが得られ、研究目的はほぼ達成された。今後、本研究を発展させ、言語処理機能を拡充した高機能システムの構築を進める予定である。(平成元年度試験研究申請中)
|