研究課題/領域番号 |
63850075
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 泰彦 東京大学, 光端科学技術研究センター, 助教授 (30134638)
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研究分担者 |
茅根 直樹 日立製作所, 中央研究所, 主任研究員
榊 裕之 東京大学, 光端科学技術研究センター, 教授 (90013226)
藤井 陽一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00013110)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1989年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1988年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 超格子 / 光導伝デバイス / 光サンプリング / 変調ド-プ / 高速光情報処理 / p型変調ドープ超格子 / 超高速光導電型スイッチ / 量子井戸構造 / MOCVD結晶成長 |
研究概要 |
本研究ではp型不純物を選択的にド-プした超格子構造(変調ド-プ超格子)を有する新しい超高速光導電デバイスを試作し、超高速光サンプリングシステムのサンプラとしての可能性を立証することを目的としている。このデバイスでは、電子が少数キャリアであり、かつ不純物散乱を避けることができるため本質的に速い応答特性(10ピコ秒以下)を期待することができる。また、このデバイスは、サンプリングオシロスコ-プやスペクトラムアナライザの限界を乗り越えるものとして最近注目を集めている高速光サンプリングシステムのサンプリングヘッドとして用いることができるという特徴も有している。 本年度は、(1)p変調ド-プ超格子光導電デバイスの応答速度の測定うために、モ-ド同期YAGレ-ザによって励起された色素レ-ザシステムを立ち上げ、昨年度試作したp変調ド-プ超格子光導電デバイスの応答速度の測定をし、光導電デバイスとしての性能を明らかにした。 (2)2次元電子の走行速度の究明をするために、クライオスタットの中にサンプルを入れ、温度を変えながら応答速度をはかり、それに基づき2次元電子の飽和走行速度などを見つもり、少数キャリアである電子のダイナミックスを明らかにした。 (3)さらに、p変調ト-プ超格子構造を有する光導電デバイスをサンプラとして持つ新しい超高速光サンプリングシステムの作製を試みた。 このように本研究では、高性能光導伝デバイスを実現する上での基礎技術、およびその物理的理解を確立し、デバイス動作の確認・性能評価をすすめた。さらに、高速光サンプリングシステムへの応用の可能性を示すことに成功した。これより、本デバイスが、次世代の実用的高速光信号処理システムにおいてキ-・デバイスになることを示すことができた。
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