研究課題/領域番号 |
63850138
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
江崎 哲郎 九州大学, 工学部, 教授 (40038609)
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研究分担者 |
木村 強 国立環境研究所, 水土壌圏環境部, 主任研究員 (30161566)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1989年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1988年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 模型実験 / 岩盤 / 地下開発利用 / 地下空洞 / 岩盤斜面 / 軟岩 / 画像解析 / 地下空間 / 斜面安定 / 大深度地下 / 地下利用 |
研究概要 |
本研究では、定量的な模型実験のための底面摩擦模型実験装置、および実験結果の定量的な処理のための画像解析装置の開発を行い、地盤挙動の解明のための研究手法を確立した。次に、開発した実験装置を用い、比較的深部に位置する地下空洞の安定および岩盤斜面のトップリング破壊について実験および解析による検討を行った。 従来の底面摩擦実験装置は、地下の深い位置での地盤の挙動を表現できないという欠点を有していたが、地下深部までを忠実に表現できる汎用的な地盤模型実験装置の開発に成功した。さらに、実験結果の処理を行うための手段として、画像解析装置による解析システムの開発を行った。この装置の導入により、画像の数値的デ-タへの移行が可能となり、定量的な模型実験による地盤の解析手法が確立された。 次にこれらを用いて、比較的深部に位置する空洞の安定性およびその周辺の地盤の挙動特性を調べる実験を行った。その結果、連続性岩盤および不連続性岩盤の空洞周辺の破壊モ-ドは、非常に異なることを確認した。次に、空洞深度による破壊状況の比較を行った結果、空洞深度の増加にともない破壊領域も拡大する。しかし、半無限地盤の地表面境界の影響が無視できない空洞の破壊領域は空洞深度にあまり依存しないことがわかった。 不連続性岩盤斜面のトップリング破壊に関しては、斜面の破壊モ-ドは、岩盤ブロックの配列によって異なるが、安定な領域については、配列にはあまり影響されない。さらに、斜面上にすべり面がある場合とない場合について、提案した理論解析の結果との比較を行ったが、すべり面がある場合には非常に異なる結果が得られた。このような斜面の安定性を評価するためには、動力学的な検討が不可欠であり、実験による破壊状況を反映させた解析を進めることが重要であることを確認した。
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