研究課題/領域番号 |
63860036
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐々木 康之 東北大学, 農学部, 教授 (90005637)
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研究分担者 |
梅津 元昭 東北大学, 農学部, 助手 (30005649)
庄司 芳男 東北大学, 農学部, 助手 (60005642)
加藤 和雄 東北大学, 農学部, 助教授 (60091831)
太田 実 東北大学, 附属農場, 助教授 (00005670)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | 牛初乳 / インスリン様成長因子 / 精製 / 生物活性 |
研究概要 |
インスリン様成長因子(IGFーI)はアミノ酸残基数70個、分子量7,649の生理活性ペプチドである。その化学構造はプロインスリンに類似する。そのアミノ酸配列は、現在のひころヒト、ラット、マウス、ブタ、ウシ、ヒツジで報告されており、ヒト、ブタ、ウシで一致している。Sulfation factorとして見出されたその生物作用は、その後の研究から、細胞の増殖、分化を促進することにあることが明らかになった。成長ホルモンがIGFーI分泌を促進し、次いでIGFーIは骨成長、タンパク同化を促進することによって幼動物の成長を促進する。この点でIGFーIは家畜生産にとってきわめて重要なホルモンである。我々は分娩直後のウシ初乳0.5mg/1以上のIGFーIが高濃度に含有されることを見出した。その濃度は、現在、生物由来の抽出材料に供されている血漿含有量をはるかに越えるものであった。このことは、ウシ初乳がIGFーI抽出原料としてすぐれていることを示唆する。初乳にキモシンを加えてカゼインを凝固した。遠沈して得た初乳ホエ-はIGFーIを保有していた。IGFーIは結合タンパクに結合しいてた。ホエ-に酸・エタノ-ル混合液(塩酸12.5%、エタノ-ル87.5%)を加えてIGFーIを結合タンパクから解離した。更に冷アセトンを加えてアセトン粉末を得た。アセトン粉末をSephadex Gー50で酢酸酸性下に溶出した。IGFーI免疫活性画分のIGFーI含量は0.7μg/mgタンパクであった。これをTSLG3000SWにてゲル濾過して得た免疫活性画分のIGFーI含量は1.6μg/mgタンパクであった。更にODPー50逆相クロマトによってIGFーIは32μg/mgタンパクまで精製された。二回目のODPー50逆相クロマトによって更に夾雑タンパクを除去することができた。L6筋芽継代培養細胞を用いたバイオアッセイ系において、アセトン粉末の生物活性は認められなかったが、SephadexおよびTSKゲル濾過で得た免疫活性画分タンパクは、明らかに生物活性を示した。
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