研究分担者 |
臼井 美津子 林原生物化学研究所, 研究参与
安藤 駿作 林原生物化学研究所, 課長
太田 伸生 岡山大学, 医学部, 助教授 (10143611)
TOHGI Noriaki Okayama University Medical School, Department of Parasitology, Research Associat
松岡 裕之 Okayama University Medical School, Department of Parasitology, Research Associat (10173816)
東儀 宣哲 岡山大学, 医学部, 助手
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研究概要 |
昆虫の一種ユスリカは近年の水質汚染の進行のため大発生が起きている。岡山県児島湖で初冬にアカムシユスリカが大発生している実態を調査し,抗原を調整し,アレルゲンとしての仂きを解析した。皮内反応,抗体検査,ヒスタミン遊離などを用いた。アレルゲン活性はユスリカの変態に伴って変化し,日本では西ドイツと異なり,成虫それも雌に多かった。T細胞株,T細胞クローン株を樹立して細胞性免疫の検討を行った。分子量1.5万以上の比較的大きい分画に反応がみられ,9クローンの反応パターンから少くとも3つの認識部位を認めた。B-collの認識部位と異っており,ユスリカの種による反応差があった。小児と成人で反応に差を認めた。ユスリカのアレルギーについて国際学会でも発表し,いくつか解洗も公表した。 ヒョウヒダニについては,糧抗原の他,分子量分画についても液性と細胞性免疫反応を解析した。皮内反応では低分子分画のみならず、19万までの高分子分画に反応がみられ,IgE抗体からみても同様であった。IgG抗体では高分子分画に反応が強く,IgG4では1.5万と19万の分画に反応が強い例があった。細胞性免疫反応では患者にリンパ球反応が強く,分子量では9.5万分画に反応が強かった。IgE抗体の反応とは異っていた。リンフォカイン産生でみると個人により違いがあった。プルラン結合抗原については基礎的検討を行った。 昆虫・ダニ由来の抗原,アレルゲンを作製したので,これを用いて酵素抗体法を導入・構築して環境の抗原量を測定することができる様になった。屋内塵ではヒョウヒダニが一番多く,屋外大気中にはユスリカ抗原が多く検出され,土境中にも存在を認めた。
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