研究課題/領域番号 |
63870031
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 放送大学 (1990) 広島大学 (1988-1989) |
研究代表者 |
鬼頭 昭三 放送大学, 教養学部, 教授 (00010140)
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研究分担者 |
三好 理絵 東京女子医科大学, 助手 (80209965)
郡山 達男 広島大学, 医学部附属病院, 助手 (80195693)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
16,300千円 (直接経費: 16,300千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1988年度: 13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
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キーワード | 細胞内カルシウムイオン濃度 / furaー2 / 培養神経細胞 / Ca^<2+>チャンネル / ソマトスタチン / コレシストキニン / 線条体 / 海馬 / ガラニン / 蛍光測定 / イノシト-ルリン脂質代謝 / fura-2 / 螢光測光 / 海馬培養神経細胞 / アセチルコリン / ceruletide |
研究概要 |
中枢神経系の種々の神経機能や神経細胞死において、細胞内カルシウムイオン濃度([Ca^<2+>]_i)が重要であることは、近年の研究の進歩によりよく知られた事実となった。したがって、[Ca^<2+>]_iの動態を把握することは、基礎神経科学の分野のみならず、神経障害の機序解明や予防においても意義深いことである。本研究では、単一神経細胞において[C^<2+>]_iを測定する方法を確立することを第一の目的とした。実験方法としては、胎生末期のラットから海馬または線条体を取り出し、dissociated cell cultureを行った。約2週間培養した細胞を[Ca^<2+>]_i測定実験に供した。細胞にCa^<2+>の蛍光指示薬であるfuraー2を取り込ませ、蛍光顕微鏡下においた。キセノンランプを光源とし、340mmと360mmの励起光を得た。細胞から発生した光をSIT管で増幅し、テレビモニタ-上に映し出した。光強度を光ファイバ-でとらえ、ペンレコ-ダ-で記録した。また、自動画像解析装遅のARGUSIIを組み込み、[Ca^<2+>]_iを擬示カラ-表示しimageとしてもとらえた。 平成2・3年度はこの方法を応用し、種々の神経活性物質刺激時の[Ca^<2+>]_iの動態・調節機構、あるいは細胞を低酸素の暴露した際の変化をとらえた。ソマトスタチンは神経内分泌系において抑制性神経ペプチドとして知られているが、私共は海馬培養神経細胞において本ペプチドが一様生の[Ca^<2+>]_i上昇を起こすことを見い出した。[Ca^<2+>]_i上昇のためのCa^<2+>供給源はすべて細胞外であり、N型Ca^<2+>チャンネルを通してCa^<2+>が流入してくることを示唆した。また、線条体におけるコレシストキニンも同様の機序で[Ca^<2+>]_iを変化させることを認めた。更に,[Ca^<2+>]_iのレベルでの神経活性物質間相互関連についても調べた。 本方法は、神経細胞での[Ca^<2+>]_iの動態をとらえるために有用であり、今後更に応用を進める予定である。
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