研究課題/領域番号 |
63870047
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
十字 猛夫 東京大学, 医学部(病), 教授 (20009997)
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研究分担者 |
赤座 達也 日本赤十字社中央血液センター, 研究部, 課長
宮崎 博司 (宮嵜 博司) 東北大学, 工学部, 助手 (00134007)
徳永 勝士 日本赤十字社中央血液センター, 研究部, 課長 (40163977)
高橋 考喜 (高橋 孝喜) 東京大学, 医学部(病), 助手 (50171484)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
25,000千円 (直接経費: 25,000千円)
1989年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1988年度: 16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
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キーワード | HLA適合血小板輸血 / 骨髄移植 / ドナー・プール / 非血縁ドナー・プール / ハプロタイプ / 適正規模 / ドナ-・プ-ル / 非血縁ドナ-・プ-ル / HLAハプロタイプ / HLA適合提供者 |
研究概要 |
HLA適合血小板輸血・骨髄移植の為の非血縁ドナープールの適正規模を推定する目的で、従来調査の少なかった東北六県の155家系を対象にHLA型の調査を行った。先ず、日赤の各血液センターのHLA担当者及び今回の科研研究者の知人を通じて、書面による調査依頼を行った。承諾の得られた協力者から、最も好便な日曜日祭日を中心に、採血を行い、その24時間以内にリンパ球を分離した。各抗HLA血清を予め封入したテラサキプレートに、一定量のリンパ球を注入し、反応させた。 リンパ球の細胞障害性でみるHLA検査の性格上、リンパ球のviabilityが重要であり、その操作も煩雑なことから、各回約25人の採血検査にとどめ、判定法として従来の光顕下肉眼によるものでなく、光度計測定結果をコンピューター処理し、ハプロタイプでの遺伝型式を確認しながら後日解析した。各県20家系以上、総数155家系のデータを基に計算した結果では、(1)東北地域のみで考えた場合、血小板ドナープールとして、約25、000人、骨髄ドナープールとして25、000人の登録者があれば、約80%の患者が適合ドナーが得られること。(2)従来行われた日本の他の地域のHLA家系データと合せて考えた場合、血小板ドナープールは約40、000人、骨髄移植ドナープールは100、000人あれば、約80%の患者が適合ドナーが得られること。等が判明した。 さらに分離保存したリンパ球をDNAタイピング検査し、その中から、新たなHLA-DP対立遺伝子を発見した。なお、同型は、WHOの命名委員会により公認された。 本研究による適正規模の推定は、1991年末に発足した公的骨髄バンク(骨髄移植推進財団)の目標ドナー数の設定にいかされている。また、現実の患者・ドナー間の適合性の割合も、ほぼ本研究の推定を裏付けている。
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