研究課題/領域番号 |
63870064
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
麻酔学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
森岡 享 (森岡 亨) 熊本大学, 医学部, 教授 (30040140)
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研究分担者 |
大津 哲郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (40152178)
竹下 次郎 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (60171633)
岡元 和文 (岡本 和文) 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (60093994)
寺崎 秀則 熊本大学, 医学部附属病院, 助教授 (30040562)
田上 正 熊本大学, 医学部, 助手 (60145323)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
1989年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1988年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 人工肺 / 呼吸管理 / ガス交換 / 器具 / 電子的制御 / 体外循環 / 自動化 / 生命維持装置 / 弁 / 電子回路 / 生命維持法 |
研究概要 |
静脈から脱血した血液による貯血嚢のふくらみ具合を、静電誘導あるいは赤外光の反射により検出し、これをロ-タリポンプの電源に導きポンプ回転数を調節し、或は脱血不良の場合の警報を発する自動体外循環装置を試作し、体外循環回路内を水で充填した長期の空運転により、その機械的安全性および耐久性を調べた。 次いで大型動物としてはヤギ,小動物としては犬、小豚なだを用い、週日を越える長期の体外循環を行い、実際に生体に応用した際の安全性を確認しながら、電気回路、、体外循環回路の各部の改良を続けた。 体外循環回路における血液温の低下を防ぐため、温風による加温法を考案し、その安全化には電子回路を駆使したサ-モスタットを開発した。 脱送血用チュ-ブとしては、壁の厚さ0.3mmに近いような薄質のものを実用化し、人工肺には外部灌流型ホロ-ファイバ肺の改良を指導し、水やガス洩れのない、長期安定したガス交換の可能なものとした。 これらの体外循環回路にヘパリンの化合結合をして貰い、ヘパリンの使用が少なく、出血を減らすうる安全な回路とした。 以上の器具、装置を改良している間に、ベンチレ-タでの呼吸管理だけでは、もはや生命維持は、不可能と考えられる症例の呼吸循環管理を依頼された。従来の患者管理では、多くの第3者が絶望と評価した症例、昭和63年4名、平成元年8名に対し本法により生命維持を行っている中に、呼吸循環機能が改善し、7名を救命しえた。平成2年に入りすでに1名を救命し、1名に対しては月余にわたる生命維持を継続中で、本装置は実用の域まで到達したと考えられる。 拍動流ポンプを利用する体外循環装置も完成したかったが、低廉なディスポ-ザプル弁、往復式ポンプの開発が遅れて目的を達しえなかった。今後さらに、本生命維持法の安全化、省力化へ向かって研究を続ける必要がある。
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