研究課題/領域番号 |
63870065
|
研究種目 |
試験研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
桑原 正明 東北大学, 医学部, 助教授 (50006780)
|
研究分担者 |
岡崎 清 東芝医療技術研究所, 主査
相田 聡 東芝総合研究所, 研究員
伊勢 秀雄 東北大学, 医学部, 講師 (10150260)
吉川 和行 東北大学, 医学部, 助手 (10133977)
高山 和喜 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (40006193)
香野 俊一 東北大学, 電気通信研究所音響通信学, 助教授 (60005353)
|
研究期間 (年度) |
1988 – 1989
|
研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
|
配分額 *注記 |
23,500千円 (直接経費: 23,500千円)
1989年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1988年度: 14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
|
キーワード | 衝撃波 / 圧電素子 / 体外結石破砕 / 臨床使用 / 動物実験 / 結石治療 / 臨床応用 / 尿路結石 |
研究概要 |
最終年度の研究によって以下の事項を明らかにした。 i)動物実験 i)ヒト結石を手術的に犬腎内に挿入した結石犬で実験をおこない、結石破砕と腎組織損傷について検討した。結石に正確にtargetingした場合には結石が選択的に破砕され腎損傷は軽微であったが、腎実質にtargetingした場合には腎内に血腫が形成された。この血腫形成機序について光顕微鏡レベルの観察では脈管系の損傷が主体であることを明らかにした。ii)超音波診断装置による観察では衝撃波焦点部にhyperechoic regionが観察されることを示し、腎損傷との関連性について検討を加えた。 3)臨床応用における検討 プロトタイプ機による臨床試験治療については現時点では進行中であるが、同機の特徴と治療の実際についてその概要を発表した。総合的な臨床検査成績、超音波検査結果、及び99mTC-DMSA腎摂取率からの腎機能検査については現在なお研究中である。現時点における臨床成績では完全結石排出症例は33名中17名(52%)、排出が期待されるもの8名(24%)で治療有効症例は25名(76%)であった。破砕不十分な症例は3名(9%)で、シスチン結石、嵌頓した陳旧性の尿管結石など5名(15%)はこれまでの実用機における報告と同様に非破砕例となった。治療に伴う合併症では治療直後の血尿以外には特に問題となるものはなかった。本機の治療様式はover-headアプリケタ-を使用したtublessタイプとしたが、その長所は十分に発揮されたと考えられる。すなわち、結石の位置合せは従来の超音波診断と同様の感覚で施行できるため、結石の発見や治療中の観察がきわめて容易であった。これによって本機の実用化の見通しはついたと考えられた。今後は本機の改良を行うほか衝撃波の新たな医療分への応用について検討したい。
|