研究分担者 |
福庭 雅洋 社会保険埼玉中央病院, 医員
佐山 孝 東京大学, 医学部, 助手 (90187287)
押 正也 東京大学, 医学部, 助手 (60143468)
簔和田 滋 (簑和田 滋) 東京大学, 医学部, 講師 (00126179)
東原 英二 東京大学, 医学部, 助教授 (00092312)
朝蔭 裕之 東京大学, 医学部(病), 助手 (20191851)
中村 昌平 東京大学, 医学部(病), 講師 (40107636)
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配分額 *注記 |
18,400千円 (直接経費: 18,400千円)
1990年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1989年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1988年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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研究概要 |
1.結石によく吸収され、尿管・膀胱粘膜血液などの生体組織には吸収されにくい光の波長を,積分球分光光度計を用いて反射光または透過光の強度を連続的に測定することにより,間接的に吸光曲線から求め,460〜530nmの波長域の光が妥当であるとの結果を得た。 2.色素を交換することなく波長を490〜530nmまで連続的に,回折格子を用いて変化させることのできるパルス波色素レ-ザ-装置を作製した。別の色素を用いることで更に470〜490nmまで連続的に波長を変化させえたが出力は490〜520nmまではピ-ク出力の80%を保てたものの,波長可変域の両端では急激に低下した。 3.蓚酸カルシウム結石5個,燐酸カルシウム結石3個に対し,504nmと480nm光を各々50mJ/pulse,5pps,コア径400μmで砕石をした。両結石への反射率が低い480nm光の方が,504nm光に比べ少ないパルス数で破砕が始まった。また,サ-モグラフィ-による温度分布に関しては,照射点のみ軽度の温度上昇を認めた。 4.結石モデルとして色別のチョ-ク,プラスチック板を用いて,照射物体表面の反射率・吸収率と発生する衝撃波との関係を検討した。水中で480nmと504nmのレ-ザ-光を照射し,発生した衝撃波をピエゾ素子を用いて間接的に,また歪ゲ-ジを直接プラスチック板に固定することにより歪量として歪測定機を使って計測し,ともに電圧値に変換して定量化した。これにより,物体に対して反射率の低い波長のレ-ザ-光をその物体に照射すれば、吸収が高い為か,大きな衝撃波を発生することが明確になった。 5.静脈麻酔下の犬の尿管,膀胱粘膜に480nm光と504nm光を同一条件下で照射し,光顕的に認められる障害深達度を形態計測したが,両波長間に有為差はなかった。また,静脈麻酔下に雌豚の腎盂にヒト尿路結石を埋め込み,経尿道的に軟性鏡を用いて,コア径300μm,40mJ/pulse,10ppsで砕石を試みた。480nm光の方が少ないパルス数で砕石できた。組織障害は両波長とも同程度であった。現在臨床応用に向け,コア径を検討中である。
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