研究課題/領域番号 |
63870069
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高坂 知郎 (高坂 知節) 東北大学, 医学部, 教授 (80004646)
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研究分担者 |
大山 健二 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (10152266)
小林 俊光 東北大学, 医学部, 助教授 (80133958)
鈴木 陽一 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (20143034)
曽根 敏夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (50005245)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
13,700千円 (直接経費: 13,700千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1989年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1988年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | 補聴器 / ディジタル信号処理 / ラウドネス レベル / 感音性難聴 / 老人性難聴 / 難聴 / ディジタルフィルタ / 適応フィルタ / DSP / 周波数特性 / 補聴器フィッティング |
研究概要 |
1)任意の周波数特性が設定できる補聴器の一つの方式としてCLAIDHAと呼ばれる独自の補聴システムを開発し提案した。このシステムは入力音のスペクトルを実時間処理で分析し、実際に使用する難聴者の聴覚特性に合わせた信号処理を行って、健聴者が知覚する場合と同じラウドネスでその音を聴くことができるようにするもので、全く新しい考え方に基づいている。 2)このシステムをパ-ソナルコンピュ-タ上に実現し、基本的な動作を確認し、技術的な面からの今後の見通しを検討した。その結果、本システム自体は現在の技術で十分に実現が可能で、自立型のシステムも試作する事ができた。しかし消費電力と全体の形状の面で、実用的な補聴器としての使用はまだ難しく、今後さらに研究を続けていく必要のあることが明らかになった。 3)CLAIDHAの臨床的な評価を、実際の難聴患者多数に対して行った。音源として標準化された日本語単音節を用い、従来型の補聴処理を行ったものとCLAIDHA型の処理を行ったものについて、明瞭度の比較を行った結果、本方式の補聴処理を行った音声は広い範囲の入力レベル変動があっても多くの例でほぼ一定の高い正答率を得ることができ、病的に狭くなった難聴者のダイナミックレンジを等価的に拡大できることが明らかになった。 4)CLAIDHAはすべての感音性難聴患者に有効ではなく、一部に全く無効な例もあった。これらの患者の救済のためには、異なった手法による信号処理のアプロ-チが必要と考えられた。 5)これらの研究成果について日本聴覚医学会での発表し、論文としても発表した。
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