研究分担者 |
中島 敏明 東京大学, 医学部(病), 助手 (50227790)
飯野 正光 東京大学, 医学部, 助手 (50133939)
丸山 芳夫 自治医科大学, 医学部, 助教授 (00133942)
田中 博 浜松医科大学, 医療情報部, 助教授 (60155158)
豊岡 照彦 東京大学, 保健センター, 助教授 (00146151)
倉智 嘉久 東京大学, 医学部(病), 助手 (30142011)
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配分額 *注記 |
28,800千円 (直接経費: 28,800千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1989年度: 11,600千円 (直接経費: 11,600千円)
1988年度: 14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
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研究概要 |
生体諸臓器の細胞機能は多くは細胞膜を介した情報伝達に始まり,細胞内セカンドメッセンジャ-から機能タンパクの変化をへて細胞機能制御が行われる。本研究は細胞内物質調節下に細胞膜電気活動の測定と形態・機能変化を併せて記録することにより,細胞の興奮ー機能連関とその神経体液性調節のメカニズムを解明する研究法を確立しようとすることを目的とする。(1)単一細胞における電気活動と機能解析。心臓ペ-スメ-カ-細胞,心房筋細胞についてムスカリン性K電流の活性化機構をアラキドン酸代謝産物その他の活性物質について検討,G結合タンパクの関連性をみた。気管支平滑筋に関しては,細胞長径の短縮率と電位依存性Ca電流の測定に成功し,両者の動きの関連をみた。小腸平滑筋細胞では腸管機能調整薬の収縮とCaあるいはK電流系作用をみた。膵腺房細胞においてはムスカリン性電流のアラキドン酸による抑制反応をみ,細胞のエクソサイト-シスを意味する膜表面積の増加を膜容量変化としてみながら刺激ー分泌連関を検討した。(2)細胞内Caストアの動態と機能。脱分極刺激によるCa電流と細胞内Ca濃度変化の同時記録を行った。盲腸平滑筋細胞において脱分極に伴う蛍光強度は概ね直線的に変化したが,それぞれの積分値の時間経過でみると後者にはわずかの遅れがあった。同様な観察は弛緩相についても行われた。平滑筋スキンドファイバ-を用い,Ca漏出速度と取り込み量との関係からファイバ-中の筋小胞体をいくつかのコンパ-トメントに分けて考える必要があることを示した。(3)血管平滑筋細胞内のCa分布の画像解析。培養細胞を用い,Caの細胞内局在とその薬物による局所応答を多次元画像解析により解析した。これにより,細胞内Ca貯臓部位上のカフェイン,イノシト-ル3リン酸感受性チャネルの分布が細胞によって異なること,これが細胞成長サイクルに規定されるものがあること,をみた。
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