研究課題/領域番号 |
63880009
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
津田 孝夫 京都大学, 工学部, 教授 (60025905)
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研究分担者 |
中谷 いつ子 京都大学, 工学部, 教務職員 (40115902)
岡部 寿男 京都大学, 工学部, 助手 (20204018)
国枝 義敏 京都大学, 工学部, 助手 (90153311)
大久保 英嗣 京都大学, 工学部, 助教授 (60127058)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1989
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研究課題ステータス |
完了 (1989年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1988年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 自動ベクトル化コンパイラ / 制御依存関係解析 / デ-タ参照関係解析 / 一重化 / 最適ベクトル化ル-プ選択 / 部分ベクトル化 / ベクトル計算機 / ベクトルマクロ命令 / 制御関係解析 / データ参照関係解析 / 最適ベクトル化ループ選択 / 間接参照ベクトル命令 |
研究概要 |
本年度は交付申請書に挙げた研究実施計画のとおり、前年度においておおまかに仕様が設計された各モジュ-ルを詳細化し、自動ベクトル化知的コンパイラの研究開発を行った。具体的な作業は以下のとおりである。1.制御関係解析部のコ-ディング及び単体テスト、2.デ-タ参照関係解析部のコ-ディング及び単体テスト、3.部分ベクトル化判定部のコ-ディング及び単体テスト、4.ベクトル中間コ-ド変換部のコ-ディング及び単体テスト、5.コンパイラの全体の結合テスト、6.コンパイラ及び生成された目的コ-ドの性能評価。この内、1.の制御関係解析については、本報告書研究発表の欄に挙げた論文において公表した新規なアルゴリズムを実現している。このアルゴリズムは飛び出し形、マルチエントリを始めとする任意の複雑な制御構造を含む多重ル-プをも対象とできる強力な解析能力を持つ。2.のデ-タ参照関係解析部では、試験研究課題番号60880007において実現されたアルゴリズムを更に改良し実現した。主な改良点は厳密であるが解析時間のかかる手法と、やや厳密さには欠けるが高速な解析が可能である手法の二種類の基本的なアルゴリズムを、解析対象に合わせ、必要ならばヒュ-リスティックスをも利用し適切に組合せて適用する方針を採ったことが挙げられる。こうすることにより両者の欠点をお互いに補完する強力なデ-タ参照関係解析アルゴリズムが実現できた。1.および2.の両解析能力は現在のメ-カ-提供の自動ベクトル化コンパイラのそれらの能力を陵賀するものと考える。これらの強力な各種解析の結果をもとに、3.及び4.のベクトル化処理では、同じく研究発表欄に挙げた文字列処理及び関係演算のベクトル化機能をも実現した。これにより、ベクトル計算機をも実現した。これにより、ベクトル計算機のデ-タベ-スへの応用に道を拓いた。また、メ-カ提供のコンパイラよりも強力なベクトルマクロ命令検出能力をも有している。
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