研究課題/領域番号 |
63880027
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森 千鶴夫 名古屋大学, 工学部, 助教授 (80023068)
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研究分担者 |
木村 逸郎 京都大学, 工学部, 教授 (40027404)
仁科 浩二郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (60023222)
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研究期間 (年度) |
1988
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研究課題ステータス |
完了 (1988年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1988年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | 位置検出型比例計数管 / 中性子位置検出 / ^3He比例計数管 / 核分裂計数管 / 熱中性子束空間分布 / 抵抗陽極線 / 電荷分割型 / 信号読み出し |
研究概要 |
〔研究の目的〕臨界実験設備あるいは原子炉内部における熱中性子束の空間的、時間的変動の情報は原子炉動特性の解析等において強く望まれている。このような情報を得るための位置検出型中性子計数管を作製し、その特性を検討する。 〔研究の方法〕抵抗陽極線を有する長さ1.3m、直径2.5cmの^3He位置検出型中性子計数管および核分裂位置検出型中性子計数管を作製する。^3He型は封入ガスとして^3He30%,CF_470%とするが、核分裂型は計数ガス排気装置を用いて種々の封入ガスをとり変えて実験する。 〔結果〕 1)抵抗陽極線電荷分割方式の位置検出型比例計数管は一般的に計数管の両端に前置増幅器が存在するため、研究の目的の項で述べたような狭い空間への計数管の挿入が困難である。そこで陽極線の一端をコンデンサーで交流的に接地して、計数管の他端からのみ2個の前置増幅器で信号をとり出す新しい信号読み出し法を考案し、狭い空間への挿入が可能なようにした。 2)上記の方法に基づく計数管を先づX線用として試作し、位置分解能1.3mm(半値幅)、積分非直線性0.2%以下の特性を得、新しい読出し法が原理的に可能であることが分った。 3)次に^3He位置検出型比例計数管を試作し、約3mmの幅にコリメートされた熱中性子ビームに対して位置分解能7mm、積分非直線性0.5%以下を得た。検出効率は約9%であった。 4)核分裂位置検出型比例計数管は^3He型よりもやや良好な位置分解能を得たが、現在なお検討中である。 5)この型の計数管は保健物理の立場からみた中性子の空間線量率分布の測定、エネルギー分布の測定等への広い応用が期待できる。 6)試作した計数管はまさに世界の第1号機であるが、種々改良すべき点が多い。従ってこの計数管の開発の研究と広い応用の研究は、今後継続して精力的に遂行されるべきものと考える。
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