配分額 *注記 |
6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2016年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2015年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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研究実績の概要 |
本領域が目指す元素ブロックの1開発,2高分子化,3階層化制御による元素ブロック高分子材料の創出のためには,高度に配列制御された 元素ブロック共重合ポリマーの新規重合法の開発が不可欠である。本申請では,複数の元素ブロックモノマーよりなる 共重合体の精密 構造制御を目的として,超分子化学を利用した元素ブロックの新たな共重合体の合成法を開発することを目指した。我々がこれまでに見出した元素ブロックであるフラーレンとカリックス[5]アレーンの包接錯体を利用して、超分子フラーレンポリマーや超分子フラーレンネットワークの合成に成功した。このポリマーはフラーレンを主鎖に連続的に配列した初めての超分子ポリマー及びネットワーク構造である。ビスポルフィリンクレフトの特異な包接構造を利用した超分子ポリマーを金属配位により架橋することで、超分子ネットワークポリマーの合成に成功した。このネットワークポリマーはハロゲン系溶媒をゲル化した。このポリマーは動的粘弾性測定において明らかにポリマー鎖の絡まりにゆらいする興味深い応答を示した。超分子ポリマーは重合構造を維持する非共有結合が共有結合に比べ弱いため,機械的強度が非常に低い。ところが,ネットワーク化することでこの超分子ポルフィリンポリマーは弾性のある自立膜を与えた。特に,ヤング率が1GPaであったことからポリスチレン程度の堅さをもっていることがわかった。キラルなゲスト分子を主鎖に配列したポリマーに対する分子カプセル分子の包接により、超分子グラフトポリマーの開発に成功した。また、この超分子グラフト構造に特異な不斉増幅現象が見られた。
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