研究領域 | 実験と観測で解き明かす中性子星の核物質 |
研究課題/領域番号 |
15H00833
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 敏光 東京大学, 大学院理学系研究科, 名誉教授 (80011500)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2016年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2015年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | K中間子陽子 / K中間子陽子凝縮物質 / 高密度核 / クオーク・反クオーク物質 / 中性子星 / K中間子陽子核 / 高密度原子核 / 初期宇宙 / K中間子陽子物質 / K中間子陽子相互作用 / ストレンジ物質 |
研究実績の概要 |
中性子星に次ぐ高密度天体の候補として、我々は全く新しい物質「K中間子陽子物質」(KPM)を予言した。これは、負K中間子と陽子だけからなる新しい原子核で、それを記述した論文は2017年にPhysics Letters B誌に発表された。そこで明らかにされているように、KPMは極めて高い密度をもつ中性のバリオン凝縮体で、対応する中性子星よりもバリオンあたりの質量が低くなるため、他の物質に崩壊することができず、また自らが励起されることもない、いわば「暗黒の物質」である。本研究では、まず、この予言の基礎となるKbar-N相互作用とその束縛状態であるラムダ(1405)共鳴粒子の質量をいろいろな方法で決定した。特に、最近発表されたCLAS実験(光核反応)の綿密なデータの解析から、その質量は伝統的に確立している1405MeVであり、従ってKbar-N相互作用は極めて強い引力を持つことが再確認された。二重バリオン物質であるK-pp核がDISTO実験およびJ-PARC-E27実験から高密度束縛状態であることが明らかにされ、さらにカイラル対称性の破れの回復に伴いKbar-N相互作用の凝集力が強まることも、KPM形成を強める効果である。この情報を元に多重Lambda*=K-p束縛状態が存在し、その多重度が8を越えると中性子物質より安定化する可能性が示された。さらに、KPMが初期宇宙のビッグバンに於いて形成される過程、及び中性子星が崩壊してKPMとなる過程を研究しつつある。KPMは、その単位一個あたり反クオークを1個含むクオーク・反クオークのハイブリッド物質であり、宇宙初期に反バリオンが消滅する際にそれを逃れた反クオークがつくるレリックな物質であると見做される。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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