研究領域 | 福島原発事故により放出された放射性核種の環境動態に関する学際的研究 |
研究課題/領域番号 |
15H00970
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高橋 純子 筑波大学, 生命環境系, 助教 (30714844)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2016年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 放射性セシウム / 福島第一原子力発電所事故 / 森林除染 / 土壌学 / 環境動態解析 / 形態別放射性セシウム |
研究実績の概要 |
放射性物質の循環プロセスの解明と長期的なモデル化のためには、森林内の放射性Csの実態把握とともに、森林管理や除染活動による影響を考慮する必要がある。特に、皆伐や間伐により林内の光環境が改善することで、地温の上昇や土壌水分量が変化し、放射性Csの形態に影響することが予想される。本研究では、福島県川内村の試験林において、各処理区(①皆伐・落葉除去区、②間伐・落葉除去区、③間伐区、④対照区)の地温、土壌水分量及び土壌呼吸量の測定と形態別放射性Csの分析を行い、森林管理が土壌環境と土壌中の放射性Cs動態に及ぼす影響を評価することを目的とした。 地温に関しては、冬の温度差は小さいものの、春から夏にかけて皆伐区で有意な上昇が認められた。これを反映して、年間土壌呼吸量は皆伐区(1630 gCO2/m2)で他の処理区(1211-1280 gCO2/m2)と比較して有意に高く、より多くの土壌有機物が分解されたと考えられた。土壌水分量に関しても、皆伐区で低く、乾湿の差が増大している傾向にあった。一方、水溶態(水抽出)放射性Csの抽出率は、対照区(0.2%)と比較して、間伐区で約10分の1(0.02~0.03%)、皆伐区で100分の1(0.002%)と大きく低下しており、交換態(酢酸アンモニウム抽出)放射性Csの抽出率も対照区(5.0%)の約3分の1(1.1~1.8%)であった。また、重液を用いた比重分画後に交換態の分析を行なったところ、全放射性Cs濃度は比重1.0-1.6の画分が最も高いにも関わらず、交換態の抽出率は比重1.6以上の画分で高いことが明らかとなった。これらのことから、森林除染(皆伐)後は土壌の乾湿の増大やリターの供給がなくなることにより土壌中の放射性Csの可動性は低下することが示された。また、土壌有機物の分解により放射性Csが放出されても速やかに鉱物に吸着することが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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