公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
T細胞が活性化する際、T細胞は抗原提示細胞と共に「免疫シナプス」を作り、抗原ペプチドとMHCの情報をT細胞受容体(TCR)から受け取る。免疫シナプスは、TCRとその下流のシグナル伝達分子から成るシグナルソーム「TCRマイクロクラスター」で構成され、TCRマイクロクラスターは活性化の単位として機能する。本課題研究では、活性化シグナルの単位でもあるTCRマイクロクラスターが、抑制性のシグナルソームとしても機能し、TCRとその下流のシグナル伝達分子のインターナリゼーションと分解に重要であることを目的としている。昨年度まで、TCRのインターナリゼーションに必要なE3ユビキチンリガーゼCblファミリ-分子を可視化し、①Cbl-bがTCRと共にマイクロクラスターを形成すること、②TCRマイクロクラスターにユビキチン修飾が起こっていること、③ユビキチン修飾はシグナル伝達やエンドサイトーシスを示唆するリジン63連鎖の結合様式を示すこと、などを明らかにした。本年度、新たにTCRのエンドサイトーシス関連分子であるクラスリン軽鎖、ダイナミン、エンドサイトーシス蛋白EPS15の挙動をイメージングしたところ、全てがTCRマイクロクラスターに共局在することが分かった。しかし、どの分子もCbl依存的であるかは明らかでなく、Cbl-b遺伝子欠損マウスから調整したT細胞を用いた場合も、野生型との差違は認めなかった。よって、今後、詳細なイメージング解析によって、TCRシグナルの終焉とCbl-エンドサイトーシス関連分子との機能の共通性、独立性、補完性の検討を行い、T細胞を抑制的に制御するシグナルソームの実体解明の継続的研究を進める。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (4件)
Journal of Experimental Medicine
巻: 213 ページ: 1609-1625
10.1007/978-3-642-03858-7_5
臨床免疫・アレルギー
巻: 66 ページ: 169-176
40020941348
FEBS Letters
巻: 590 号: 8 ページ: 1200-1210
10.1002/1873-3468.12161
炎症と免疫
巻: 23 ページ: 10-20
臨床免疫・アレルギー科
巻: 63 ページ: 193-200
40020362893
生体の科学
巻: 66 ページ: 522-523
http://tokyo-med-imm.jimdo.com/
http://www.tokyo-med.ac.jp/neoself/index.html
http://www.tokyo-med.ac.jp/faculty/med/course/course18.html