公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
植物の細胞壁構築の最初のステップは、微小管によるフラグモプラスト形成→フラグモプラスト赤道面への小胞の集積→小胞の融合→細胞板の表層方向への拡大と順を追って進んで行く。そのステップはタンパク質修飾の制御を受けると予想されるが、MAPKカスケード以外のリン酸化制御系は不明なままである。その不明なキナーゼこそがAURであり、微小管動態制御・小胞動態制御に関与していると推測した。そこで、本新学術領域で実施したリン酸化プロテオーム解析で明らかにしたAURの基質候補であるに焦点を絞り解析した。細胞壁構築ダイナミクスにおけるAUR制御機構を明らかにすることを目的とした。ataur1/2二重変異体と野生株のリン酸化・比較プロテオーム解析から2種類のCesAが基質候補とて同定されたことから、CesAのリン酸化はセルロース合成を制御する可能性が出てきた。そこで、この可能性を検証するために、シロイヌナズナCesAタンパク質を精製して、in vitroリン酸化アッセイによりリン酸化部位の確認を行った。これは、リン酸化プロテオームで同定されたリン酸化アミノ酸部位は、間接的にリン酸化される可能性も排除できないからである。CesAタンパク質は大腸菌では精製できないことから、Pichia酵母で発現させるために、Pichiaのコドン使用頻度に従い、塩基配列を変換した遺伝子を合成した。この合成遺伝子をPichiaに導入して発現・精製・AURリン酸化アッセイを行った。AtAUR1/2をベイトとしてDual Hunterシステムにより網羅的に相互作用因子を同定した。その中から、微小管関連因子やセルロース合成に関係する因子を見つけ、相互作用部位の同定、in vitroリン酸化アッセイによるAURリン酸化の有無を解析した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Scientific Reports
巻: 5 号: 1 ページ: 11058-11058
10.1038/srep11058