公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
植物と病原菌は細胞表層・アポプラストにおいて、侵入しようとする菌の検出と植物側の防御応答の起動を巡ってさまざまな形で攻防を行っている。我々は植物キチン受容体を中心に、細胞表層におけるMAMPリガンドを介した受容体活性化機構解明および病原菌感染やエリシター刺激時の局所的カロース蓄積に関わる膜交通系因子の解明を目指した。受容体活性化機構の解明において、キチン受容体CERK1の428番目のチロシン及び479と573番目のスレオニン残基が自己リン酸化に関与し、キチンシグナル伝達に重要な役割を果たしていることを明らかにし、論文で発表した。MAMP受容体直下でカロース蓄積を正に制御する因子として、E3ユビキチンリガーゼ PUB4を見いだし、pub4変異体の解析によりキチン誘導性活性酸素生成及びカロース蓄積が低下することを確認した。またCERK1キナーゼドメインの発現タンパク質を用いた実験により、CERK1がPUB4 を直接にリン酸化することを確認し、これらのリン酸化部位はPUB4 の特定の部分に集中していることを見出した(論文投稿準備中)。また基生研の上田グループとの共同により、さまざまな膜交通系因子変異体のカロース蓄積について検討した結果、特定の膜交通系因子がキチン応答・カロース蓄積に関わる分子の輸送に寄与することを示唆する結果を得た。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 3件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件) 図書 (1件)
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